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具体的政治方向を明らかにしたアン・チョルス "政治をするなら…"

原文入力:2012/03/28 09:05(2172字)

←アン・チョルス ソウル大融合科学大学院院長が27日午後、総学生会招請講演のためにソウル、冠岳区(クァナクク)大学洞のソウル大学文化館に入るところで記者たちの質問を受けている。 キム・ミョンジン記者 littleprince@hani.co.kr

再び会話の門を開いた‘アン・チョルス式政治’
"両側を絶えず刺激して刷新させる
イデオロギーより個人の価値観がより貴重"

 アン・チョルス ソウル大融合科学技術大学院長が4・11総選挙公式選挙運動開始日を2日前にした27日、いわゆる‘アン・チョルス式政治’を語った。 大統領選挙関連の内容が多いが与野党全てに向けた内容なので総選挙を念頭に置いたメッセージという解釈が出ている。今回の総選挙を対立と葛藤の構図で行おうとしている与野党両側に警告を送りながら、自身の政治動向を差別化しようとする試みであるわけだ。 政治をするとしても、どちらか一つの陣営には加担しないと明確に明らかにしたのは当分独自の大統領選挙の歩みを続ける可能性を示唆したようだ。

■ "特定陣営論理に寄り添わない"
アン院長がこの日ソウル大講演で「政治に参加するなら特定の陣営論理に寄り添わないだろう」と話したことは仮定法の形態だが政治参加と関連した彼の発言の中で最も強度が強い。 参加有無を越えて具体的な政治動向の方法を挙論した。 アン院長は自身の政治参加に必要な2点を前提に掲げた。一つは自身に政治をする資格があるかという問題で、2番目は自身に政治家としての責務が与えられるかということだと語った。 資格問題は大衆が判断する問題だといった。答はすでに出ている。 仮想対決世論調査で彼は大統領候補中で1位だ。 2番目の社会的責務と関連しては「現在の与野党が刷新努力をよくするなら私が出る必要はない」と話した。それと共に彼は事実上、与野党をひっくるめて過去に執着し問題解決能力がない勢力と批判した。今の与野党が刷新しないならば現実政治に自身が必要だという話として解釈される。 結局、自身の高い支持率が維持され与野党が旧態を踏襲するならば、アン院長は現実政治に参加できる根拠を用意することになるわけだ。

■ "問題を解くことができる人がならなければならない"
アン院長は「誰が政権を取ろうが問題を解ける人が上がるべきで、勝利することだけに執着するのは望ましくない」と話した。 彼はその理由を 「私たちの社会では社会的葛藤を解き、働き口を創り出し、貧富格差を解消して、階層間移動を作り出すことが必要だが、そのような能力の一つもしなければ誰が政権を取っても国民の関心はない」ためだと語った。 現在の与野党大統領候補にはそのような能力がないという発言と解釈する余地がある。 自身はそのような能力を持っているという自信とも読まれる。 社会的葛藤解消と働き口創出はアン院長がパク・ギョンチョル安東(アンドン)新世界連合クリニック院長と共に行った‘青春コンサート’で絶えず強調したことだ。 総選挙以後、与野党大統領候補の状況を見守り大統領選挙レースに参加する可能性を広く開けておいたものと見られる。

 アン院長はまた、この日の講演で自身が考える‘時代精神’と望ましい権力像に対する考えも披瀝した。 彼は時代精神を多くの人々が共感した映画と本から探した。 昨年米国ハーバード大学マイケル サンデル教授の本<正義とは何か>と韓国財閥の過去を赤裸々に告発した作家チョ・ジョンネ氏の<カカシ踊り>がベストセラーになったのは大衆が正義に渇望して大企業の問題点に目を開き始めたということを意味すると語った。彼はこのようなベストセラー目録を見れば「人々が大企業の問題点に対して、両極化が激しくなる経済現象に対して関心が高いということ」と分析した。

 彼は映画<グッドモーニング プレジデント>やドラマ<大物>等にたとえても、人々を考える検事、そして国民ひとりのために自身の腎臓をあげる大統領の姿を語った。 君臨する権力ではなく奉仕して献身する権力を話したのだ。

■ "イデオロギーより重要なのは各自の価値観"
アン院長は映画<ウェルカム トゥ トンマクコル>を取り上げ 「映画のあらすじが私のように反共教育を熱心に受けた人には衝撃的」としつつも「800万人がこの映画を観たというのは多くの人々が共感するため」と話した。 映画<ウェルカム トゥ トンマクコル>は国軍敗残兵と北韓軍脱走兵が力を合わせて江原道(カンウォンド)の仮想の村‘トンマクコル’に入ってきた米軍を追い出す内容だ。 アン院長は「一言で言えば、もうイデオロギーや組織の体系論理より各個人が持つ価値観がより大切だ」として「私たちの大切な価値観を押さえ込み抑圧する組織には価値がないという考え」と強調した。 最近政界の理念攻勢を念頭に置いた発言と読まれる。

イ・テヒ、キム・ウェヒョン記者 hermes@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/525589.html 訳J.S