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警察署 女性トイレ "ドア開けたまま用を足せ"

原文入力:2012/03/09 14:02(2029字)

復職運動 才能教育労組、事務局長 麻浦(マポ)署で侮辱受ける
録音機を突きつけて抗議すると警察官が声を出さずに口マネで悪口

"何、トイレのドアを閉めるなと言うんですか?"

 去る3月5日午後3時30分。オ・スヨン(39)氏がソウル、麻浦警察署のトイレで用を済ませようとしたところ、女性捜査官がトイレのドアに足を挟んだ。 オ氏が「‘ドアを閉めなければ用が足せない’と叫ぶと捜査官は「開けたまま済ませなさい」と言った。 オ氏は「呆れてしまい携帯電話の録音機を突きつけて再度尋ねると、その婦人警官が答える代わりに‘Xニョン’と口マネで悪口を言った」と語った。オ氏は「侮蔑感と当惑感で大声を張り上げた」と話した。

 どういうことだろうか。オ氏は才能教育で学習誌教師をしていたが去る2008年に解雇された。以後、全国学習誌労働組合才能教育支部事務局長として1500日を超えて解雇学習誌教師復職運動を続けている。 オ氏はこれと関連して城北(ソンブク)警察署で調査を受けている間、昨年8月の第4次希望のバス出発に先立ち示威行進をして道路交通を妨害した疑いなどで手配命令が下った事実を知った。城北署の調査官は‘手配’を解決しなければ捜査を進行できないと言って城北署警察官らと共に麻浦署に向かった。すると麻浦署ではミランダ原則を告知し手配中に逮捕され調査を受ける形で調査が始まった。 オ氏が調査を受ける前にトイレに行くと言うと、婦人警官がついてきてトイレのドアを閉めさせまいとする事態が起こった。

 警察は‘被疑者留置および護送規則’を突きつけた。麻浦警察署関係者は「アー、ドアを開けてするのが当然だろう。それでなくとも、我々のトイレには中にクレゾール(殺菌消毒剤)もあるのでドアを開けておかなければならない」として「被疑者留置および護送規則でそのようにしろと決まっているし、我々は法を守らなければならない」と付け加えた。

 しかし被疑者留置および護送規則には被疑者がトイレに行く時に門を閉めてはならないという規定はない。‘被疑者留置および護送規則’第2条には「留置中の被疑者に対しては、その処遇が適正で人権保障に最善を尽くさなければならない」と規定している。ただし3条で「留置場の設置および維持管理においては、留置人の逃走・自殺・通謀・罪証隠滅・逃走援助などを防止し、また留置人の健康と留置場内の秩序を維持できるよう通風・採光・区画・面積・設備などを考慮しなければならず誘致人保護に便利なようにしなければならない」と規定している。

 被疑者は犯罪者でもなく無罪推定の原則が適用される‘市民’であるため、このような被疑者の人権保護に努めるものの、逃走や自害などをできないよう保護しなければならないということが被疑者留置および護送規則の骨子だ。

 オ・チャンイク人権連帯事務局長は「自殺あるいは自害の恐れがあったり、家庭暴力などがあって心理的に非常に不安定だったり、衝撃を受けた状態の被疑者ならば門を少し開けておき警察が被疑者を保護しなければならないが、その場合であっても仕切りが低いトイレを使うようにするなど羞恥心を最小化しながら自害あるいは自殺を防止するようにすることが原則」としつつ「しかしオ・スヨン事務局長のように1500日を超えて自身の復職のために情熱を持って戦っている解雇労働者が自殺・自害をするというのが話になるか、これは単に警察が被疑者を困らせるためにしたことに過ぎない」と話した。 オ・チャンイク事務局長は「警察がドアを開けたままトイレを利用するようにしたことは明白な人権侵害」と批判した。

 オ・スヨン氏は「才能教育前で現行犯逮捕され警察の調査を受ける時も、ただの一度もトイレを使う時のドアを閉めないようにされたことはなかった」として「外注ガードマンにからかわれた時以上に恥かしく自尊感が傷ついた」と話した。 彼女は「密閉されたトイレで私が用を済ます問題で警察と争いながら、あまりにあきれ果てて、後から‘そんなことが本当にあったか’混乱するほどに記憶したくないことで心が痛んだ」とその瞬間を回顧した。オ氏は「謝罪が無ければ調査を受けないと持ちこたえると、入監措置を行い、その後に該当婦人警官が来て‘私はののしったのではんく規則どおりにした’として‘それでも不快だったとすれば謝る’と謝罪にもならない謝罪をした」と話した。

 これに対して麻浦警察署関係者は「該当警察官は悪口を言ったことはなく、私たちは法の通りにしただけで全く問題になることはない」と答えた。

パク・スジン記者 jin21@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/522770.html 訳J.S