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‘北の軽水炉が爆発’実は株価操作、設計者は大学生

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/520054.html

原文入力:2012/02/21 14:07(1987字)

銭主:ソン・某(35・大企業財務チーム長)/横領した会社資金の一部を作戦資金として投資

作戦設計者:キム・某(19・地方大経済学科学生)/北軽水炉爆発デマ作戦を全体的に構想・実行

作戦実行選手:ウ・某(27・無職),キム・某(24・無職)/デマ製作・流布

キャスティング担当:イ・某(29・会社員/銭主および作戦設計者らを互いに紹介

 ‘北韓の軽水炉が爆発した’というデマをまき散らして株価を操作し相場差益をあげた一党の作戦は映画‘犯罪の再構成’を想起させる程に迅速で正確だった。

 この作戦に参加したソン氏ら5人は去る12月20日夜、江南(カンナム)Bルームサロンに集まり座を囲んだ。イ氏は11月からメッセンジャーで知り合いつきあったソン氏を‘銭主’に、株価操作の前科がある大学生キム氏を‘作戦設計者’に、会社員ウ氏ら2人を‘選手’にキャスティングした。この席で設計者である大学生キム氏はデマを流布し株価が下がれば株式を買い、デマが嘘と判明して株価が騰がれば、それを再び売る方法で短期相場差益を上げようという作戦を組んだ。キム氏はすでに去る2010年に高校生の身分で株価操作を行い起訴猶予処分を受けた‘経歴’があり、作戦設計は朝飯前だった。

 作戦に必要な資金はソン氏が調達した。三星(サムソン)SDS職員で子会社の○社財務担当者として派遣され仕事をしたソン氏はすでに20億の会社資金を引き出し、元手は潤沢な状況だった。ソン氏は20億の内から1億3千万ウォンを作戦資金として出した。 デマを広めるのはウ氏と無職のまた別のキム氏が引き受けることにした。 収益は銭主であるソン氏と残りの作戦勢力が半々ずつ分けることに決めた。

 いよいよ‘作戦当日’である1月16日。大学生キム氏ら4人は釜山のあるネットカフェに集結した。キム氏はウ氏ら選手2人と共に証券街で主に使われているメッセンジャーである‘Mi3’を利用して証券会社関係者とアナリストなど203人を検索し彼らに‘北韓軽水炉爆発. 放射能流出. 北西風に乗りソウルに流入中’という内容のメッセージを一括伝送した。キム氏はデマの信憑性を高めるために‘グーグル翻訳機’を利用し、日本語文章を作り一緒に入れ、爆発写真まで添付するち密さを見せた。

 株価は予想通り動揺し始めた。 犯行当日、総合株価指数は取引時間内に一時1,824.29を記録、前日の終値である1,863.74に較べ40ポイント近く急落した。コスダックもまた前日の521.96から515.09に8ポイント下がった。同じ時刻、会社でコンピュータを見ながら作戦をやりとりしたソン氏はこの隙をのがさず事前に買い入れた‘ELW(株式ワラント証券)プット’(事前に定めた日時に特定価格で売買できる権利を持つ有価証券。プットは売り、コールは買いの権利)商品を売り始めた。作業に要した時間はただの47分だった。

 以後これら一味はまた、金融当局と警察がこのような情報が虚偽であることを公表し捜査に着手すると明らかにし、株式市場が再び安定を取り戻すと‘ELWコール’商品を売った。このようにして僅か数時間でソン氏一味が得た相場差益は2900万ウォンに達した。

 犯行が成功すると大学生キム氏とウ氏らは去る2月初め、また別の‘作戦’を構想した。 警察の‘捜査方針’におじけづいたソン氏が参加をためらい、キャスティングを引き受けたイ氏は今度はピョ・某(48)氏を‘銭主’として迎え入れた。 大学生キム氏ら選手2人は製薬会社広報職員を詐称し、広告代理店を通じて特定製薬会社がワクチンを開発したという内容の虚偽好材料性報道資料を配布した。 広告代理店が証拠資料を要求し、会議録と臨床結果報告書まで作成して送り、実際に報道資料を信じた一部言論はこれを報道した。彼らは該当製薬会社に7億4500万ウォンを投資し4日で3200万ウォンを稼いだ。

 警察はこのように虚偽事実を証券市場に広めて相場差益を得た容疑(資本市場と金融投資業に関する法律違反)で大学生キム氏とソン氏、ウ氏ら3人を拘束し、イ氏ら3人は不拘束立件したと21日明らかにした。 警察庁サイバーテロ対応センター関係者は「証券街メッセンジャーを通じてデマが氾濫し、言論報道代理店の企業広報性資料が何の検証も受けずに記事化されるなどの問題が露出した」として「金融監督院と協調して追加捜査を行う」と話した。

ユ・ソンヒ記者 duck@hani.co.kr

原文: 訳J.S