原文入力:2009-03-13午後07:25:55
‘三星事件’ 全員合議体へ回付
訴部変更など ‘疑惑’…最高裁長官抜けた初事例
1・2審有罪判決 引用した ‘判例’ 変更の可能性も
イ・ポニョン記者
迂余曲折を経た最高裁の‘三星事件’審理が結局、全員合議体へ渡った。全員合議体回付されただけで事件の結末を占うことは難しいが、最高裁判事全員が審理に参加するという点で三星経営権不法承継事件に対する最高裁の判断がより一層注目を集めることになった。
最高裁1部が引き受けた事件はエバーランド転換社債安値発行に対してホ・テハク,パク・ノビン前社長の背任可否が争点だ。イ・ゴンヒ前会長の子息であるイ・ジェヨン三星電子専務に不法な方式で経営権と莫大な財産を処理したという点が認められ、1・2審で有罪が宣告されたが2年近く上告審の結論を出せずにいた。反対に、チョ・ジュンヌン三星特別検査がイ前会長などを起訴した事件では疑惑の内、エバーランド転換社債安値発行に対して無罪が宣告された。
同じ懸案に判断を異にした判決が最高裁に上がってきて、イ前会長に無罪を宣告したソウル高裁の判決は既存判例とも外れるものなので全員合議体回付が当然の手順と見えた。ホ・パク前社長事件が長い間の審理を経たので先に全員合議体に回付され、まもなくイ前会長事件も全員合議体に送られるという展望が有力だった。当時、最高裁関係者は「2事件は核心争点が同じだから、後から上がってきたイ前会長事件はホ・パク前社長事件の処理方向を待っている」と話した経緯がある。
しかし最高裁は昨年12月中旬、イ前会長事件の特検法上、上告審宣告期限が過ぎたのに結論を下すことができず、2事件の全員合議体回付も進行されなかったため疑惑を買ってきた。法学教授らの集団告発以後10年を引きずっても尚結論を出すことができないのは司法史的にもきわめて異例だった。しかもイ・ヨンフン最高裁長官がホ・パク前社長事件の1審弁護を行い、彼の無罪論理がイ前会長事件の1・2審に反映されもした。三星事件が全員合議体に送られれば、大法院長が裁判から外れる初めての事例になるという点で負担を感じるという話が出もした。
こういう疑惑は去る1月ホ・パク前社長事件裁判部が合意した結論導出に失敗し、全員合議体への回付が決定されたのに先月裁判所改編の後大法院が「新裁判部が原点から審理する」という立場を明らかにして大きくなった。意見を異にする最高裁判事を排除するための裁判所改編ではないかという指摘も出た。
事件が全員合議体に回付されたのは訴部所属最高裁判事らの間に意見一致がなされなかったためとも言えるが、判例を変更するためである可能性もある。ホ・パク前社長事件は下級審で既存最高裁判例に従って有罪を宣告した。
イ・ポニョン記者ebon@hani.co.kr
原文: 訳J.S