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≪ニュース打破≫初回放送4日間で30万回照会

登録:2012.01.31 20:59(1770字)

ノ・ジョンミョン、イ・グンヘンなど
解職記者やディレクターが作った“ニュース形式の動画”

サーバー費負担にポッドキャストから降りる…「本物のニュースが見られるようになった」

←動画ニュース≪ニュース打破≫放送を進行中のYTNの解職記者ノ・ジョンミョン アンカー.  ≪ニュース打破≫製作陣提供

 現政権で解職された言論人らと全国言論労組が共に作る動画ニュース≪ニュース打破≫が初放送を披露するや否や突風を巻き起こしている。

去る27日初回放送(43分分量)をインターネットに載せたが、4日間の動画サイト ユーチューブ照会数が30万件を超えている。 29日まで集計したポッドキャスト ニュース部門では1位を走っている。 以後、容量過多にともなうサーバー費用負担のため現在ポッドキャストからは降りた状態だ。

 最初のコーナーで、昨年の10・26ソウル市長補欠選挙当日の548ヶ所(全体の25%)にものぼる投票所変更に対する選管委側釈明の問題点を現場取材を通じて突いた。 製作スタッフは選管委から投票所変更内訳資料を受け取り、その記載理由が合っているかどうか一つ一つ対照作業を行なった。その結果、学校の授業があって変更したという投票所を他の選挙区投票所に使った事実などが現場取材で明らかになった。(訳注:ハンギョレ・サランバンの1月31日の記事「投票所任意変更、選管委 嘘がばれた」を参照)

 放送はまた、米国秘密外交文書であるウィキリクスに出てきた情報を土台に、現政権末期に米国製兵器14兆ウォン分の導入を推進する背景を暴いた。 過去5年間に導入した兵器の金額より2倍も多い金額の兵器を1年内に導入しようとする背景を、現政権の対米“屈従外交”の実態を指摘したウィキリクスに基づいて分析した。 製作スタッフは「既成言論が背を向けた“敏感な情報の宝庫”ウィキリークスを通じて、大韓民国の裏面に光を当てるつもりだ」と明らかにした。

 この他に、大法院で無罪が確定したチョン・ヨンジュ前<韓国放送>(KBS)社長のインタビューとチェ・シジュン放送通信委員長の国会発言動画を編集した「恐喝映像」コーナーも設けられた。 ビョン・サンウク<CBS>論説委員の論評や“1人メディア”のメディアモングが足で取材した「モングの動画」も深みと面白みを加える。 ニュース打破公式ブログとユーチューブなどで週1回動画ニュースとして公開する計画だ。

 反応は熱い。 「やっと本物のニュースが見られるようになった」という好意的反応が多い。 ユーチューブには「受信料を受け取る放送局はなぜこのようなニュースを作らないのか、これが正常なのに、正常ではなくなってしまった世の中だ」「本当にまともなニュースを見たい。 代案媒体でない公式媒体で」「既成言論は見て学べ、国民の目、鼻、口をふさぐのが言論か」等のコメントが続いている。

 製作スタッフは、現政権下で 天下り社長に対する 労組の反対闘争を主導して解雇された言論人が中心となった。 <文化放送>(MBC)労組委員長出身のイ・グンヘン解雇ディレクターが全体的な企画を、<YTN> の「突発映像」を製作していたクォン・ソクチェYTN解雇記者はスタジオと現場撮影を、言論労組民主言論実践委所属のパク・チュンソク<韓国放送>(KBS)記者とパク・テヨン<春川(チュンチョン)MBC>記者が取材を担当した。 ノ・ジョンミョンYTN解雇記者はアンカーをつとめる。

 メディア公共性フォーラム共同代表のチョン・サンユン氏は「ナコムス(私はセコい)が政治トークショーというトークショーの形式で国民の痒いところを気持ちよく掻いてくれたとすれば、≪ニュース打破≫は伝統的なニュース形式で沈着に的を射る」として「(初回で)既成の放送が蓋をしてしまって解消されなかった疑惑の裏面を暴いた」と明らかにした。

クォン・クィスン記者gskwon@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/516867.html 訳A.K