原文入力:2011/12/27 20:42(1484字)
キム・ウェヒョン記者
金正日“王室維持して市場経済”
オルブライト 自叙伝で述懐
共産国家 権力継承 失敗 見た後
北韓‘血統継承’方式を選択
金正恩 の選択はどうなるか 注目
←北韓労働者が26日、金正日 国防委員長の死を哀悼するため平壌のキム・ジョンテ電気機関車総合企業所で開かれた追悼行事で生産性向上を誓っている。 この写真は<朝鮮中央通信>が27日配布した。 平壌/APニューシス
北韓が金正日 国防委員長の死後、金日成主席の子孫が再び国家最高権力を相続し“平等を強調する社会主義国家で世襲王朝とはなんという事か”という批判が出ている。 しかしここには安定した後継体制が確立されなかった国が政治的不安定を体験したりした歴史的事例が背景に作用しているという分析が出ている。
実際、冷戦時期にソ連、中国、東欧圏など共産圏国家は権力継承方式が制度化されておらず政治的不確実性を避け難かった。 全面的権力委譲を保障する手段や後継選出のために合意した政治的規則がなく、党内に安定した権力均衡も確立されなかったためだ。 オ・ギョンソプ世宗(セジョン)研究所研究委員は昨年出した報告書で「北韓が共産圏体制の敗着を注意深く見守った後、後継者が首領の権威と権力に対する挑戦がない権力継承を進めるために血統継承を考案した」と分析した。 また‘現在の首領の次世代の人物’を前面に掲げる‘後継者論’等でこれを正当化したということだ。
実際、旧ソ連ではスターリンが指名した後継者マレンコフが権力闘争の末にフルシチョフに押し出され、中国では毛沢東が指名した華国鋒が鄧小平の華麗な政界復帰の後に失脚した。 だが、北韓鮮では金正日 国防委員長の権力継承がすでに伝統になったので、金正恩副委員長の3代世襲は支配層内で特別な抵抗を受けないだろうというのがオ研究委員の展望だ。
生前の金正日国防委員長には事実上‘金氏王朝’を作る考えもあったものとみられる。 2000年10月に北韓を訪問して金委員長に会ったマデレーン・オルブライト前米国務長官は自叙伝で、金正日委員長がタイ式立憲君主制に関心を示したと述懐した。 金委員長が「タイは強い伝統的王室を維持しながらも長い激動の歴史で独立を守り、その一方で市場経済を維持している」とし「タイ式モデルにも関心がある」と話したということだ。
だが、立憲君主制とは言っても、王朝を設け歴史に逆らうという非難は免れ難い。 キューバでフィデル・カストロの権力が革命同志であり弟であるラウルに移りながら国際社会から‘兄弟継承’という皮肉を招いたのに比べれば、北韓式‘子息継承’の方がはるかに立場が狭い。
その上、金委員長が挙論したプーミポン・アドゥンラヤデート(84)タイ国王は普遍的だというよりは特殊な事例だ。 プーミポン国王は政治的失権はないが、クーデターが頻発した20世紀中後半に政治激動でずっと‘最終承認者’の役割を引き受けて政治安定を企てた。 クーデターの成否まで彼の承認有無に左右された。 国民は徳性を備えた君主である彼を信頼した。 それでもタイではプーミポン以後の王室を不安に思い、王室を聖域化する‘国王冒とく法’に反対する世論が侮れない。
キム・ウェヒョン記者 oscar@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/512143.html 訳J.S