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国会議長秘書官‘嘘反応’にも関わらず… "代価性なし"

原文入力:2011/12/15 22:38(1910字)
ユ・ソンヒ記者


‘1億の取引’言葉を変える警察
‘嘘発見機’を根拠に "代価可能性" 発表した
"物証なく…議員秘書官の単独犯行" へ旋回
金銭取引 結論 一進一退…‘合わせ込み捜査’の疑い


←チョ・ヒョノ警察庁長官が15日午後、ソウル、西大門区(ソデムング)の警察庁ロビーで開かれたクリスマス ツリー点灯式で参席者の挨拶を聞く姿が演説台の間に見える。 リュ・ウジョン記者 wjryu@hani.co.kr


   "代価性のない私人間の取引だ"(14日午前ブリーフィング)→ "代価性がある可能性を排除はできない"(15日午前報道資料)→ "(代価性がないという)結論には変わりがない"(15日午後ブリーフィング)

  ソウル市長補欠選挙の日に起きた中央選挙管理委員会DDoS攻撃事件と関連して、主な被疑者と参考人間の1億ウォンに及ぶ金銭取引事実を隠し‘事件縮小・隠蔽疑惑’を受けている警察が金銭取引の代価性有無を巡り言葉を変えながら疑惑をより一層大きくしている。


  警察が14日パク・ヒテ国会議長の前秘書キム・某(30)氏が、DDoS攻撃主犯コン・某(27・拘束・チェ・グシク ハンナラ党議員前秘書)氏に送金した1千万ウォンに対して代価性のない私人間の取引だと明らかにし、15日午前に言葉を変えた根拠は‘嘘発見器’による調査結果だ。キム氏は14日夜になされた嘘発見機調査で「コン氏に渡された1千万ウォンの資金の性格がDDoS攻撃に関連したものであることを認知したか」という3度の質問に‘嘘反応’が見られたと伝えられた。 また、警察は△キム氏とコン氏の間に通常は金銭取引がなかったという点△借用証を作成しなかった点△その金がDDoS攻撃を実行したカン・某(25・拘束・IT業者代表)氏に渡った点などを代価性がを疑われる根拠に上げた。


←10・26補欠選DDoS(分散サービス拒否)攻撃事件を捜査中である検察特別捜査チーム捜査官が15日午後、国会議員会館チェ・グシク ハンナラ党議員事務室を押収捜索した後、車両に歩いて向かっている。 カン・チャングァン記者 chang@hani.co.kr


  しかし警察は15日午後2時にブリーフィングを行い「午前の報道資料が間違って作られたに過ぎず、警察の判断には変わりがない」として自ら作成した報道資料内容を否認した。ファン・ウナ警察庁捜査企画官は「キム氏がコン氏に渡した1千万ウォンがカン氏に渡された点と借用証を書かなかった点などを考慮すれば、代価性有無を100%否定することはできない」と認めながらも「代価性を立証する物証がこれまでに出て来ておらず今回の事件が‘コン氏の偶発的単独犯行’という警察の立場には変わりがない」と話した。警察は特に「キム氏の資金1千万ウォンをコン氏から渡されたカン氏のスマートパッドを復元してみると、借りたお金の項目に‘コン○○兄 1千万ウォン’と記録されていた」という点を挙げ、犯行の代価ではなく単純に借りたお金かもしれないと説明した。


  だが、警察はコン氏やカン氏がキム氏に1千万ウォンを返しておらず、利子も支払っていない理由などに対しては明らかな説明を出せずにいる。また、コン氏とカン氏らがDDoS攻撃を犯した事実を知っているキム氏が、彼らと疑いを買う恐れのある金銭取引をした背景に対しても明確な解明はできなかった。一方では、今回の事件がカン氏の単独犯行であり、金銭取引の可能性もないとしつつも、参考人であるキム氏の犯行関与の可能性を念頭に置き継続的にキム氏を捜査するという警察の態度は辻褄が合わないという指摘も出ている。


  このように金銭取引を巡り警察が一進一退する状況に対して政界では、チョ・ヒョノ警察庁長官がキム氏とコン氏、カン氏の間に行き交った金銭取引内容を捜査結果に含まないよう指示するなど、発表強度を調節し、その過程で捜査結果が一定部分‘合わせこみ’されたのではないかという主張も提起されている。 特に去る9日に捜査結果発表を控えて警察首脳部が3時間を越えるマラソン会議を開くなど相当な陣痛の末に捜査結果報道資料最終文案が作成されたと知らされた。そのことを巡り、政界から出ている事件縮小・隠蔽疑惑を後押しする情況だという指摘も出ている。 ユ・ソンヒ記者 duck@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/510455.html 訳J.S