本文に移動

ソウル市教育庁,‘ニューライト歴史特講’推進

記事入力:2008-11-17午後10:09:47
パク・ヒョジョン・イ・ヨンフン教授など高校1校当たり2回ずつ講義することに
“親日・独裁を美化した人物を通じ一方的見解注入”に批判

チョン・ミニョン記者

ソウル市教育庁がニューライト系学者らを中心に講師陣を構成し、一線高校で「正しい歴史理解」特講を実施することになり論議がおきている。ソウル市教育庁は去る10日、一線高校校長と学校運営委員らを対象に事実上、特定出版社教科書の不買を誘導する研修を実施し歴史教育関連団体らの非難を買った。これに伴い、市教育庁がニューライトの理念攻勢に便乗し歴史教育に露骨に介入しているという批判が起きている。

ソウル市教育庁は17日「修学能力試験が終了後、一線高校の学生指導が困難だと指摘があり11月末から高校生を対象に一校当たり二回ずつ韓国近・現代史特講を実施することとした」として「正しい国家観を確立し正しい歴史意識を育成するための特講とするとし、一校当たり100万ウォンずつ予算支援も行う計画」と明らかにした。市教育庁はまた「外部推薦を通じて特講を行う講師100人余りを募集しているが全体的にニューライト系列学者らが多いものと見られる」として「パク・ヒョジョン ソウル大教授(国民倫理教育),イ・ヨンフン ソウル大教授(経済学),アン・ビョンジク ソウル大名誉教授(経済学),ソン・ボク延世大名誉教授(社会学)等が特講講師名簿に含まれている」と話した。パク・ヒョジョン,イ・ヨンフン教授は教科書に対する理念攻勢を主導してきたニューライト学者の集い‘教科書フォーラム’の共同代表であり、アン・ビョンジク教授もこの団体の顧問を受け持っている。

これに対して歴史学界と教員団体は市教育庁が理念的に偏向した学者らを中心に講師陣を構成し学生たちに一方的見解だけを注入しようとするものと批判している。チュ・ジンオ サンミョン大教授(歴史学)は「歴史学界では‘教科書フォーラム’が日本の植民支配を正当化するなど偏向した主張をしているという共感が形成されている」として「教科書修正論議が静まっていない状況でこういう偏向的な団体の人々が特講講師として出てくれば不必要な論議が広がるだけでなく学生たちにも良くない影響を及ぼすだろう」と憂慮した。ユン・ジョンベ全国歴史教師会会長も「親日と独裁を美化する主張を繰り広げてきた保守的な人々ばかりで講師陣を構成しておきながら『正しくてバランスが取れた国家観』確立を云々すること自体が話にならない」としながら「本当に理念的に均衡が必要だと思うなら歴史学界の多様な人々を講師に交渉しなければならない」と指摘した。 チョン・ミニョン記者minyoung@hani.co.kr

原文:https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/322362.html
翻訳:J.S