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[社説] 朝鮮半島が緊迫する行動は慎み、対話を再開すべきだ

 北朝鮮が31日、朝鮮半島の西海岸「北方境界線(NLL)」付近で南に砲撃し、その数百発のうちの一部が韓国側海域に落ちた。北は前もって30日に‘核抑制力をさらに強化するための新しい形態の核実験も排除しない’という内容の外務省声明を発表していた。北は朝鮮半島の緊張を高める行動を止めることを望みたい。

 北の砲撃は韓-米軍事訓練や国連の圧力に対して北方境界線付近を紛争水域化する意図と見られる。北は2月下旬の韓-米訓練開始のころからこれまでに中・短距離ミサイルやロケット、放射砲など約90発を東海岸側に撃ってきた。韓-米訓練の進展に合わせて北の態度が少しずつ挑発的な内容に変わっているのだ。 特に新しい核実験に対する言及は軽視できない。北は‘ミサイル発射に対する国連安保理の誤った決議’を非難し、自分たちの訓練を‘アメリカが再び挑発を仕掛けてきた場合’という条件を付けているものの、4回目の核実験をしうるという発言自体が威嚇になるほかない。

 韓国政府の態度にも問題がなくはない。軍は31日、北方境界線の南側海域に落ちた北の砲弾の数より多い規模で北側海域に砲撃したという。正当な対応というかも知れないが、偶発的な衝突の可能性を高めるという点から望ましくない。政府はまた、韓-米両国が4月7日まで慶北(キョンブク)浦項(ポハン)一帯で、20余年ぶりの大規模連合上陸訓練を行うと表明し、訓練の様子を公開した。当初は訓練に対する広報を自制する態度を取るといっていたが、対北武力示威を強調する側に変わった。

 韓-米訓練期間に朝鮮半島の緊張が一定程度高まるのは十分に予想できることだ。そうであるならば、これに対し備えておくべきであった。2月中旬の離散家族再会行事直前に合意した高官級の接触再開の約束が守られていれば今とは状況が違っただろう。北朝鮮が核問題を解決するための努力も物足りなかった。北朝鮮が核実験の威嚇をするのは、6者会談再開に積極的でないアメリカなどに圧力をかけようとする意図が背景にあると見るべきだろう。

 朝鮮半島を巡る緊張をこれ以上高めてはならない。まず南北をはじめとする関連国は相手を刺激しかねない行動を自粛すべきだ。何より北はあつれきを強めて自分たちの存在を誇示しようとする態度を改めるべきだ。最も重要なのは対話の再開だ。南北高官級の接触は早くなされるほど良い。6者会談再開もためらってはならない。北の核放棄を待つ間に北は核能力を強化しているのだ。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/630594.html 韓国語原文入力:2014/03/31 18:44
訳T.W(1151字)