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[社説] 離散家族再会で南北関係改善の進展を図れ

登録:2014-01-26 22:09 修正:2014-01-27 07:38

 (旧)正月以後に離散家族再会が実現する可能性が高まっている。北韓の赤十字社中央会は24日、朴槿恵(パク・クネ)大統領が新年の記者会見で提案した離散家族対面提案を受け入れるという内容の電話通知文を送ってきた。正月を前後して再会を成功させようという我が国側の提案に、北韓の祖国平和統一委員会が金剛山(クムガンサン)観光再開の議論を条件に掲げていた留保的な姿勢を撤回し、無条件受け入れの意向を明らかにしたのだ。これに対して我が国側は歓迎の意を表して、27日政府の立場と実務協議方法を盛り込んだ電話通知文を送ることにした。

 離散家族再会問題が急展開することになったのには、北韓の態度変化が大きく作用している。北韓は1日、金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1秘書が新年辞で南北関係改善の転機を作ろうと明らかにして以降、粘り強く対話提案を繰り返した。16日には国防委員会の誹謗・中傷および軍事行為の中断、核災難を防止するための現実的措置をとろうという重大提案を打ち出し、多角的にこれを受け入れることを促した。しかしわが国政府は平和攻勢を偽装している可能性があると見て、北韓がまず誠意ある措置を取ることを要求した。今回の北韓による離散家族再会の無条件受け入れは、我々の要求に対する肯定的な回答であるわけだ。

 離散家族対面はさまざまな南北間の懸案の内でも非常に緊急で重要な人道的事案だ。第1世代の離散家族がほとんど残っておらず、その上生存している人々も大部分が80才以上の高齢なので、いつ他界されるか分からない状況だ。南北当局は人員がきわめて制限されている断続的対面から抜け出し、生死確認、手紙交換、常時対面などの手立てを積極的に講じなければならない。

 離散家族の問題はその緊急性と重要性にもかかわらず、南北関係の全般的発展なしには単独で進展しにくいのが現実だ。

 わが国政府はこのような事情を考慮して、金剛山観光再開や“5・24措置”の解除など、北韓の関心事に適切に連係して離散家族問題解決を実現させる必要がある。北韓もチャン・ソンテク処刑以後、内外で起きている困難を一時的に回避する次元からこの問題を一時的に利用してはならない。

 南北当局は南北関係の改善がなければ、朝鮮半島問題の解決において外国の影響がより大きくなるだけという事実に気づくべきだ。特に今年に入って‘統一大当たり論’を前面に掲げた朴政府は、南北関係の行き詰まりやあつれきは大当たりどころか先に災難を招くことがありうるということも肝に銘じなければならない。南北当局は今回の離散家族再会でせっかく盛りあがった和解の灯をうまく生かし、より一層高い次元の関係改善につなげるように努めることを望む。それでこそ統一大当たりの夢もかなうというものだ。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/621418.html 韓国語原文入力:2014/01/26 18:46
訳T.W(1268字)

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