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[社説]‘MBC解決’約束破り‘放送公正性’約束したとて

登録:2013-03-03 21:57 修正:2013-03-03 22:56

 政府組織改編案議論のために昨日開く予定だった朴槿恵(パク・クネ)大統領と与野党指導部の大統領府会合が失敗に終わった。 代わりに朴大統領は本日午前中に対国民談話を発表するという。 政府がスタートして一週間が過ぎても政府組織改編案が処理されずにいるのは空前絶後だ。 昨日キム・ヘン大統領府報道官が5日までに法案が処理されなければならないとして国会と国民に‘呼び掛け’をしたが、依然として核心争点に対しては何の妥結方案も提示していない。 結局、与野党の事前接触でも接点を見出せないまま交渉は継続空転した。 この間、野党が別の争点で譲歩したのに、朴槿恵大統領が部署の存廃問題でもない一部機能の調整問題さえ譲歩しないということは行き過ぎだ。

 民主化以後、政府の初めての組織改編過程で与野党が譲歩し折衝するのは事実上の慣行であるだけでなく、昨年国会先進化法が作られた後には制度的にも与党の一定の譲歩が避けられない状況になった。 これを受け入れないということは、この間‘100%大韓民国’と‘共生の政治’を強調してきた朴大統領の態度とも相応しくない。

 キム スポークスマンとチェ・スノン大統領府未来戦略首席は、昨日緊急会見で法案が原案どおり通過してこそ 「経済を生かし庶民の働き口を保障できる」と強調した。 しかし、それほど切迫して重要なことならば、なぜ既に国民世論を取りまとめ与野党を説得する手続きを進めなかったのか疑問だ。 一方的通告と不通の時代錯誤的国政運営に今回の改編案漂流の一次的責任があると言わざるを得ない所以だ。

 争点となっている未来創造科学部の機能に対しても論難材料が少なくない。 まずケーブル、衛星放送、IP-TVなど争点になっている‘有料放送’に対して、産業振興次元だけで接近することが正しいか、疑問を拭えない。 "放送掌握狙い" という野党の憂慮が全く見当はずれとも見られないためだ。 キム スポークスマンは「未来部は放送の公正性・中立性を絶対に傷つけない。 言論掌握術策を使っていると心配することは、空が落ちてくるかもしれないと心配するのと変わらない」と主張した。 しかし、今まさに文化放送事態がどのように展開しているかを見れば、話をそのままには信じ難い。 朴大統領は候補時期の昨年6月、ストライキを解けば責任をもって解決すると約束したが、結局これを信じて職務復帰したMBC労組を欺いた。 公正放送を要求してきた記者・ディレクターはまだ現場から追い出された状態だ。 放送掌握の甘い味を見てしまった朴大統領が、それもスポークスマンを通じて一言ぷつんと投げるように言った言葉をどうすれば信じられるというのか。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/576306.html 韓国語原文入力:2013/03/03 19:05
訳J.S(1228字)