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[社説]日本の度量のなさを示す通貨スワップの終了

原文入力:2012/10/09 19:20(1411字)

 韓日両国間の通貨スワップ問題がうまく解決できなかった。両国は今月末で満了する570億ドル規模の1年満期通貨スワップを終了すると明らかにした。そうなると現在700億ドル規模である両国間通貨スワップは金融危機前の水準である130億ドルに減る。両国の利益になるスワップが終了したのも惜しいが、エリア内の緊密な経済協力のための信頼が損傷した点が残念だ。日本の度量のなさを嘆かざるをえない。

 わが政府は安定した金融市場状況と健全なマクロ経済条件を考慮すると、通貨スワップの満期延長は必要でないと結論を出したという。純粋な経済的観点から決めたことであり、両国は必要に応じて適切な方法で協力していくことにしたとし、協力の可能性を残している。しかし日本は通貨スワップ契約延長を韓国から要請するなら協議すると条件づけしていたのに、韓国は延長要請をしなかったというからには、政治的理由が介入したと見るべきだろう。日本は8月の李明博大統領の独島(ドクト)訪問に反発して韓国に圧力をかける手段としてあつれきに関係のない通貨スワップカードを持ち出した。

 韓国と日本の通貨スワップがどのように成されたかを顧みれば日本の態度がいかに稚拙かが分かる。通貨スワップは国家間で引き出し限度をきめておくマイナス通帳(訳注・任意で借金できる口座)といえる。どちらか一方だけに利益があるのではなく両方とも得になる。アジア外国為替危機再発を防ぐためにアセアン10ヶ国と韓・中・日3ヶ国が参加して2000年に始まった金融協約チェンマイ イニシアチブという大きな枠組みで、韓日両国は通貨スワップを始めたし、次第に規模を増やしてきた。昨年韓日首脳会談で通貨スワップの限度を700億ドルに増やすことに合意したのは、両国経済のファンダメンタルに照らしてこの程度なら事実上外国為替流動性問題から完全に抜け出すことができるようになると評価されたためだ。通貨スワップの終了は東アジア経済圏全体が世界経済危機に対する重要な安全装置の一つを自らつぶしたわけだ。韓日両国は昨年の通貨スワップ拡大措置が両国ともに役立ったと評価している。

 過去のように外国為替市場の変動性が拡大する可能性が低いといっても、国内の金融市場は海外変数の衝撃を強く受ける構造的脆弱性を持っている。その上、ヨーロッパ金融危機がいまだ解決の糸口を見つけられずにいるうえ、世界的な景気低迷の長期化の可能性が心配されている状況だ。国際通貨基金もまた、韓国が通貨防御の壁を築くことが必要だと指摘しているゆえに、エリア内の他国との通貨スワップ拡大などで徹底的に備えることを望む。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/555007.html 訳T.W