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支持層も背を向けた…神への冒とくで物議醸す「ドナルド・イエス」

登録:2026-04-15 08:32 修正:2026-04-15 09:09
トランプ大統領、12時間でキリストの画像を削除
米国のドナルド・トランプ大統領が12日、SNSのトゥルース・ソーシャルに投稿して削除した生成AI画像。自身を患者を癒やすキリストとして描いた。この画像は保守派論客のニック・アダムス氏が2月にSNSのXに投稿した画像を改変したもの。トランプ大統領が共有したバージョンでは、背景の米軍のシルエットが角のある悪魔の姿に変えられている/AFP・聯合ニュース

 米国のドナルド・トランプ大統領が、教皇レオ14世を非難し、自身をイエス・キリストとして描いた画像を投稿した、いわゆる「ドナルド・イエス」問題が波紋を広げている。

 トランプ大統領は12日、ソーシャル・メディア「トゥルース・ソーシャル」に、自身を患者を癒やすキリストのように描写した人工知能(AI)画像を共有し、13日午前に削除した。自身を支持する保守キリスト教右派陣営などからの非難が強まり、わずか12時間で削除したのだ。自身をキリストと同一視したり僭称(せんしょう)したりするのは、キリスト教においては神への冒とくであり、異端行為とされる。

 トランプ大統領は、自身をキリストではなく医師だと考えていたとして、「フェイクニュースだけがそう(イエスだと)考える」と記者団に弁明した。トランプ大統領はCBSでの会見でも、「私はあの画像で、治療する医師として自身を描いたつもりだった」とし、「私は人々を良くする医師のようなものだ。多くの人がそう考えている」と述べた。画像を削除したことについては、「誰にも誤解してほしくなかった。人々が誤解する」と述べた。

 投稿について、特にトランプ大統領の主要な支持基盤である保守キリスト教陣営からも強い反発が起きた。保守論客のライリー・ゲインズ氏は「なぜこのような投稿をしたのか理解できない」とし、「謙虚さが必要で、神は嘲笑の対象ではない」と批判した。保守メディア「デイリー・ワイヤー」の作家メーガン・バシャム氏も「驚くべき神聖冒とく」と規定し、削除と謝罪を求めた。同メディアの司会者イザベル・ブラウン氏も「不快で容認しえない投稿」だと指摘した。

 トランプ大統領が自身の投稿を撤回したのは、2月にバラク・オバマ元大統領夫妻を猿のように描いた動画以来、2回目だ。当時、トランプ大統領は、その動画はスタッフが投稿したものだと主張し、責任逃れをした。

 「ドナルド・イエス」騒動と呼ばれる事態は、トランプ大統領が教皇レオ14世と舌戦を繰り広げるなかで起きた。教皇が、米国・イスラエルとイランの戦争を含む米国の外交政策は「全能であるとの錯覚」に基づいていると批判すると、トランプ大統領は教皇を「犯罪に甘い」「急進左派に迎合している」と批判した。トランプ大統領は、レオ14世は自分のおかげで教皇になったとも主張した。教皇はアルジェリアに向かう専用機内で記者団に対し、トランプ政権を恐れておらず、戦争批判を続けると述べた。

 今回の騒動は、トランプ大統領を支持する米国のカトリック信者の離反を加速させると、政治メディア「アクシオス」は分析した。前回の大統領選でトランプ大統領は、カトリック信者から対立候補よりも10~20ポイント多い票を獲得したとされる。カトリック信者は米国における最大の浮動層だが、最近になり、トランプ大統領への支持率が低下している。バージニア・コモンウェルス大学のアンドリュー・チェスナット教授(カトリック学)は、「教皇を標的にしたあのような公然たる攻撃が、西側のキリスト教国で起きたことはない」として、「カトリック信者たちは、これを自分たちの宗教に対する攻撃とみなすだろう」と指摘した。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1254251.html韓国語原文入力:2026-04-15 06:41
訳M.S

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