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中日が対立する中、高市首相の支持率は72%の高止まり

登録:2025-11-25 06:37 修正:2025-11-25 08:21
日本の高市早苗首相(左から2番目)と中国の李強首相(右から2番目)が22日(現地時間)、南アフリカ共和国のヨハネスブルグで開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で写真撮影をしながら、互いに目をそらすような姿を見せている/ロイター・聯合ニュース

 高市早苗首相の「台湾有事」発言に触発された中日の対立が長期化する恐れがあるという懸念が高まっている。

 日本の時事通信は24日、「高市首相は23日(日本時間同)、南アフリカで開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)出席を終えた。各国首脳らとの顔合わせに務めた一方、中国の李強首相とは接触できなかった」とし、「台湾有事に関する自身の国会答弁を受けて悪化する日中関係の沈静化に向けた打開策は見えない。対立は長期化する見通しとなった」と報道した。

 高市首相は今回の首脳会議の初日だけで国家首脳や国際機関のトップ18人と会談した。翌日もドイツのフリードリヒ・メルツ首相、インドのナレンドラ・モディ首相らと対話し、活発な首脳外交活動を展開した。首相の日程に同行した尾崎正直官房副長官は記者団に「(高市首相が多くの首脳たちと)かなりのスピード感で関係を強化した」と意味付けした。一方、特に中国の李強首相とは挨拶さえできないまま急激に冷え込んだ中日関係をあらわにした。行事初日、首脳らの記念写真撮影の際、李首相が他の3人の首脳越しにいた高市首相に背を向けたのが代表的だ。高市首相も李在明(イ・ジェミョン)大統領に近づき、明るく挨拶をしたのとは違って、李首相の方には視線を避けるような様子だった。中国政府は日本政府が提案した来年1月の韓中日首脳会議を拒否する意向を示したという。

 高市首相はこの問題をめぐり中国との対話を望みながらも、「発言撤回」の要求に応じていない。中国もまだ決定的な報復措置までは出していない。実際、中国の最初の報復カードだった渡航と留学自粛要請は、まだ日本で大きな被害には広がっていない。中国が輸入再開を中断した日本産水産物も、2年間にわたる「学習効果」ですでに輸出の販路を多角化したという。また、日本政府は、中国政府がかつて強力な対日報復カードとして使っていたレアアースの輸出規制に今回踏み切るのは難しいと判断しているという。読売新聞は同日、中国がレアアースの国際サプライチェーンを混乱に陥れる措置に慎重な態度を示していると日本政府が分析しているとし、対日レアアース輸出を規制した場合、(レアアースが使われた)日本製品を輸入する国家が被害を受け、日中対立の余波を中国自ら国際社会に拡散させる結果を生む恐れがあると指摘した。

 日本政府が政治的得失を計算し、利益が多いと判断した可能性もある。実際、この日の日本の主要マスコミの世論調査によると、強硬保守色を前面に掲げた高市内閣の支持率は高い水準を維持している。読売新聞は同日、自社の世論調査で高市政府の支持率が72%で、先月より1%ポイント上昇したと報じた。外交分野は高市首相の弱点に挙げられたが、今回の対中外交に関しては「評価する」という回答(56%)が半分を超えて善戦する姿を見せている。

 同日、毎日新聞の世論調査でも内閣支持率は65%で、先月と変わらず高止まりしていた。 政府を支持する理由の中で最も多かった項目が「首相の指導力に対する期待」(58%)だった。特に高市首相の「台湾有事の際の自衛権行使の可能性」に言及した発言に対して「問題があったと思う」と答えた割合は25%にとどまった。 特に今回の調査で目を引くのは、高市首相就任後、年齢別内閣支持率が18〜29才74%、30代76%、40代71%など若年層を中心に急上昇しているという点だ。連立与党の自民党と日本維新の会の支持層では10人に8人の割合で現政府の支持の意思を明らかにしたうえ、保守色の国民民主党と参政党支持層も80%程度が支持を送っている。若年層と保守職の支持層の離脱で、この1年間で衆参両院の過半数を明け渡した自民党にとっては、この1カ月余りで驚くべき「高市効果」を享受しているわけだ。毎日新聞は「首相の国会答弁に中国が反発するなど、日中関係が不安定さを増しているが、若年層を中心に高い支持率を維持している」とし、与党だけでなく保守色の強い野党支持層からも高市内閣が評価される傾向が続いていると解説した。

東京/ホン・ソクジェ特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1230895.html韓国語原文入力:2025-11-24 14:24
訳H.J

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