ドイツのベルリン当局がベルリンに設置された「平和の少女像」(以下少女像)の撤去を求める方針を明らかにしたと日本のメディアが報道した。
NHKなどは12日、ベルリンのミッテ区が同区に設置された少女像を9月28日以後に撤去するよう市民団体に求める方針だと報道した。
ミッテ区は、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋全域で女性たちを性奴隷として強制的に連れて行ったなどの碑文の内容を問題視しており、区の「特別許可」が9月28日に満了することを機に、以降は撤去を求める方針だ。
同少女像は4年前の2020年9月28日、ドイツと韓国の市民団体「コリア協議会」などによってベルリンのミッテ区に設置された。これは欧州の公共敷地に初めて設置されたものだったが、日本側は少女像の設置直後からドイツ当局に撤去を求めて続けてきた。少女像の設置から1カ月も経たず、2020年10月7日にミッテ区は撤去を命令しており、コリア協議会の仮処分申し立てで対抗した。
ミッテ区は撤去要求を見送ったが、日本の圧力は続いた。2022年4月、日本の岸田文雄首相は日本を訪問したオラフ・ショルツ首相に「引き続き設置されていることは極めて残念である」と述べ、撤去を求めた。ミッテ区が少女像の撤去を求める方針を示したという今回の日本メディアの報道は12日、岸田首相のドイツ訪問を控えて出た。
少女像は2013年、米国カリフォルニア州グレンデール市立公園の公立図書館前に海外で初めて設置されて以来、世界の多くの所に設置されているが、日本の圧力で撤去されることもしばしば起きている。ドイツ中部ヘッセン州のカッセル州立大学学生自治会の主導で設置された少女像が昨年3月、突如撤去されたこともあった。