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世界のマスコミ「韓国の合計特殊出生率0.72」にショック

登録:2024-03-01 06:30 修正:2024-03-01 09:50
英ガーディアン、BBC、米フォーチュン、日本メディア、大々的に報道 
性差別・長時間労働を指摘
ゲッティイメージバンクより//ハンギョレ新聞社

 海外の主要メディアが昨年の韓国の合計特殊出生率が史上初めて0.72台まで落ちたことを報じ、「世界的に先進国の出生率が低下しているが、韓国のように『国家非常事態』に準ずる極端なレベルではない」として、注目している。

 英紙ガーディアンは28日(現地時間)「より多く子どもを産むよう説得するため、数十億ドルを投じる政府計画を打ち出したにもかかわらず、すでに世界最低水準である韓国の出生率が再び最低値を更新したというデータが発表され、韓国の人口学的危機はより一層深刻さを増している」と報道した。

 前日、韓国統計庁が発表した「2023年人口動向調査出生・死亡統計」によると、昨年の合計特殊出生率は0.72で、前年(0.78)に比べて8%ほど低下した。

 ガーディアンは専門家たちの話として「ワーキングマザーが家事と育児まで主に責任を負わなければならない(韓国的な)状況の中、仕事と家事を共に行うのに困難をきたすなどの文化的要因も主な原因となっている」としたうえで、「韓国では結婚してから子どもを産むという認識が強いが、(結婚と出産後の)生活費に対する懸念などが原因で、結婚も減少している」と指摘した。

 英国のBBC放送は1年以上にわたり現場で原因を探ってきた。「どうして韓国女性は子どもを産まなくなったのか」という見出しの報道で、韓国人が職場で過度な業務に苦しめられるだけでなく、特に女性が育児期間後のキャリア断絶を恐れていることに注目した。

 BBCはある放送局プロデューサーと彼女の周辺事例を紹介し、「韓国は勤務時間が長いことで悪名が高い」としたうえで、「(韓国の女性たちは)子どもを産むために休暇を取ったら職場に復帰できなくなるかもしれないという恐怖を感じている」と指摘した。

 また、手の届かない住居価格と「私教育文化」も少子化を悪化させる要因になっていると分析した。人口の半分以上がソウルと首都圏に住んでいるが、あまりにも高い住宅価格のためにマイホーム購入は非常に難しく、出産まで考えられない状況にあると分析した。

 昨年のソウルの合計特殊出生率が全国平均より0.2ポイント以上低い0.55という点がこのような事実を示している。4歳頃から数学、英語、音楽、テコンドーなど各種の私教育を受ける現象も取り上げられた。BBCは「私教育の慣行があまりにも広がり、これに従わなかった場合、子どもを失敗に導く親とみなされる」とし、「このために韓国は世界で子どもの養育に最も多くの費用がかかる国になった」と解説した。

 この他に、子どもを育てる人が社会・経済的に孤立したり、子どもは結婚してからつくるものというのを常識とする社会的雰囲気も問題点として指摘される。韓国では同性結婚が違法であり、未婚女性には一般的に精子提供者による妊娠が認められない。「(より多様な方式で)母親になりたいと思う女性たちがそれを実現できないのはアイロニー」だと指摘した。

 BBCは「国家の経済、年金、安保にとって非常に悪い兆候であり、韓国の政治家たちはこれを『国家非常事態』と宣言した」とし、「20年近く韓国の歴代政府がこの問題を解決するために379兆8千億ウォン(約42兆5千億円)を投入したが、あまり効果が見られない」と指摘した。

 米経済誌フォーチュンも「世界最低水準の出生率の韓国が再び新記録を打ち立てた」と報道した。

 海外メディアが韓国の出生率に注目する背景には、少子化が世界的な問題であるためだ。出生率向上の主要事例の一つに挙げられるフランスの合計特殊出生率は、2022年1.79から昨年1.68に下がった。フランスのエマニュエル・マクロン大統領が乗り出して、出産休暇や支援金の恩恵を強化すると明らかにし、対策作りに追われている。

 合計特殊出生率1.26(2022年基準)の日本も韓国の出生率低下に大きな関心を示し、マスコミが大々的に報道した。朝日新聞は日本国立社会保障・人口問題研究所の守泉理恵人口動向研究部第1室長の話として、「少子化は世界のメガトレンド」だとしたうえで、第2次世界大戦後、欧州と北米の先進国でベビーブームを経て出生率が低下し、日本と東アジアにも広がったと指摘した。

ホン・ソクチェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1130353.html韓国語原文入力:2024-02-29 19:06
訳H.J

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