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1700年前の「供物」の卵に液体状の白身と黄身が…「井戸にあったため保存された」

登録:2024-02-17 08:49 修正:2024-02-17 09:28
内容物が液体で保存された最も古い鳥類の卵
英オックスフォード大学考古学部の研究チームは7日、約1700年の卵の内部を3Dで生成可能なCT装置でスキャンした結果、卵の内部に白身と黄身の混合物と推定される液体が発見されたと明らかにした=オックスフォード大学のウェブサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 英国で発見された約1700年前の卵の内部に液体状態の白身と黄身が入っていた事実が明らかになり、話題となっている。

 12日(現地時間)、英国ガーディアン紙は、英国オックスフォード大学考古学部の研究チームが、約1700年が経過した卵の内部の3Dイメージを生成可能なCT装置でスキャンした結果、卵の内部に白身と黄身の混合物と推定される液体を発見したと報じた。

 直径約4センチのこの卵は、2016年にイングランド南部エイルズベリーのある井戸で、木かご、皮靴、木製の皿などとともに発見された。当時発見された卵は全部で4つ。発掘の過程で3つの卵は破損し、激しい硫黄のにおいがしたという。残りの卵1つは円形のまま発掘された。

 研究チームは、卵が一種の供物として井戸の中に意図的に置かれたと推定している。研究チームは、この卵はニワトリが産んだものである可能性が高いと説明した。卵が発見された井戸は当初は醸造施設として使われ、西暦3世紀後半から祈りを捧げたり供物を捧げる場所として使われたと推定される、というのが研究チームの説明だ。

英オックスフォード大学考古学部の研究チームは7日、約1700年の卵の内部を3Dで生成可能なCT装置でスキャンした結果、卵の内部に白身と黄身の混合物と推定される液体が発見されたと明らかにした=オックスフォード大学のウェブサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 研究チームは昨年、この卵の展示方法を決めるために卵をスキャンしたところ、卵の内部に卵の黄身と白身を発見した。

 この卵は、これまで発見された鳥類が産んだ卵のなかでは、内容物が液体状態で保存された最も古い卵だという。14日に科学・考古学専門のメディア「ライフサイエンス」は、一般的に有機物は空気にさらされると腐敗するが、卵が井戸の水に浸されていたため、内容物が保存されたとみられると説明した。

 英国ロンドンにある自然史博物館「鳥の卵と巣コレクション」のシニアキュレーターであるダグラス・ラッセル氏はガーディアンに、「自然史博物館には、1898年にエジプトで発掘されたと推定されるミイラ化した鳥の卵があるが、(研究チームが今回発見した鳥の卵は)それよりさらに古いものである可能性がある」としたうえで、「これまで見たもののなかでは、意図せず(自然に)保存された最も古い鳥類の卵」だと述べた。

 この卵は現在、ロンドン自然史博物館に保管されている。研究チームと博物館側は、卵の殻を破らずに内容物を抽出する方法を研究している。研究チームは「この卵は最もすばらしくて挑戦的な考古学的な発見の一つ」であり、「さらなる研究を通じて、古代の鳥類に関する情報を得ることができるだろう」と述べた。

チョ・ユニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1128613.html韓国語原文入力:2024-02-16 21:20
訳M.S

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