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韓国の製造業生産、通貨危機以来25年ぶりに最大幅の減少

登録:2024-02-01 06:34 修正:2024-02-01 07:07
釜山港の神仙台埠頭で、荷役作業が行われている/聯合ニュース

 昨年、韓国の製造業生産が1997年のアジア通貨危機以来25年ぶりに最大幅の減少を記録した。経済危機状況ではないにもかかわらず生産が大幅に減ったのは、国内産業が半導体にあまりにも偏っているためだ。全般的な景気も消費萎縮などの影響で、昨年10月以降回復の勢いが衰えていることが分かった。

 統計庁が31日に発表した「2023年12月および年間産業活動動向」によると、昨年の韓国の製造業生産指数(2020年=100)は105.6で、前年に比べて3.9%低下した。1998年(-6.5%)以来最大の下げ幅であり、絶対的な生産規模も2021年(108.4)に及ばなかった。製造業の生産が前年に比べて減少したのは1975年の関連統計発表以来、6回だけ。

 製造業の生産を引き下げたのは半導体だ。半導体産業は、電子機器(IT)需要の減少などによって不況に見舞われ、昨年5.3%減少した。半導体不況のため、韓国の輸出は昨年10月まで12カ月連続で前年同月に比べて減少した。半導体が全体製造業生産に占める割合が20%に達するため、半導体業況によって経済全体が動揺したわけだ。

 同じ理由で昨年下半期に入って半導体業況が改善され、景気も回復に転じた。ただし、消費が萎縮し、回復の勢いは強くはない。特に、昨年10月からは明らかな鈍化傾向にある。実際、現在の景気状況を示す一致指数の循環変動値は昨年12月98.6で、前月より0.3急落した。6カ月後の景気状況を示す先行指数の循環変動値は4カ月連続で上昇しているが、上昇幅は昨年10月(0.3)から低くなっている。昨年12月の上昇幅は0.1。統計庁のコン・ミスク経済動向統計審議官は「(景気総合指数を見る限り)まだ韓国の景気が良くない状況だと言える。景気回復のスピードが予想より遅いとみられる」と述べた。

 政府と専門家たちは特に消費不振を懸念している。昨年の消費(小売販売)は1.4%減少した。2003年に3.2%減って以来、最大の減少幅だ。乗用車など耐久財の消費は0.2%増えたが、飲食料品など非耐久財(-1.8%)と衣類など準耐久財(-2.6%)が減ったためだ。高金利・高物価に消費者が財布の紐を締めているという話だ。経済予測機関は今年の消費見通しも暗いとみている。

 韓国開発研究院のチョン・ソラ博士(見通し総括)も「輸出は回復するが、内需は不振で反対の流れを示すだろう」とし、「高金利などによって内需不振が今年まで続く可能性がある」と語った。企画財政部のキム・グィボム経済分析課長も「金利が高い水準なので、消費不振はさらに長くなるだろう」とし、「ただし、ボーナスを中心に賃金が増えている状況は肯定的要因」だと話した。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1126743.html韓国語原文入力:2024-01-31 19:31
訳H.J

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