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ヨルダン川西岸地区でハマス支持率が急上昇…自治政府との連合の議論も

登録:2023-12-16 06:28 修正:2023-12-16 08:52
自治政府与党のファタハ16%、ハマス44% 
パレスチナ西岸地区のジェニンで、若者たちがイスラエル軍に射殺された若い武装隊員の写真を眺めている=BBCのサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 イスラエル軍がパレスチナのガザ地区で武装勢力ハマスの撲滅を掲げ戦争を繰り広げているが、ヨルダン川西岸地区でもハマスに対する支持率が高まっている。

 パレスチナのシンクタンク「パレスチナ政策調査研究センター」(PSR)とドイツの「コンラート・アデナウアー財団」は13日、ヨルダン川西岸地区で、ハマスの支持率が44%で1位を記録したと発表した。両機関が11月22日から12月2日の間に実施したこの世論調査によると、ハマスの支持率は9月の調査では12%にとどまったが、イスラエルとハマスの戦争勃発以降、4倍近く上昇した。

 ヨルダン川西岸地区を統治するパレスチナ自治政府(PA)の与党「ファタハ」の支持率は、9月には26%だったが、今回の調査で16%に落ち込んだ。西岸地区では9月には「支持勢力なし」という回答が52%だったが、今回は35%に大幅に減った。支持勢力のなかった人たちがハマス支持に転じていることが分かる。

 もし今、政府首脳を選ぶ選挙が行われた場合、ハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤ氏がファタハを率いるパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長との2者対決ではいずれも大勝すると予想された。西岸地区では82%対10%でハニヤ氏が圧倒的優位を示した。ファタハ内の武装政派タンジムの強硬派指導者で、現在投獄中のマルワン・バルグーティ氏が加勢した3者対決や、バルグーティ氏対ハニヤ氏の2者対決では、バルグーティ氏が優勢であることが分かった。

 10月7日のハマスのイスラエル奇襲攻撃で戦争が始まったにもかかわらず、ハマスの支持率が上昇するのは、西岸地区でも起きているイスラエル軍の空爆など軍事作戦のためとみられる。イスラエルはガザ戦争の勃発以降、西岸地区でもパレスチナ武装組織隊員の掃討を名目に、空爆など軍事攻撃を行い、パレスチナ人の子ども69人を含め計271人が死亡した。

 ファタハ内の青年指導者で政治学者のラエド・デビイ(Raed Debiy)氏はBBCに「ハマスに対する支持は特に若い世代の間でいつにも増して高い」と伝え、「この30年間、新しい若い世代のためのモデルや英雄はなかったが、今や彼らは新しい物語を見ている」と指摘した。

 西岸地区の政治学者であるアムジャッド・ブシュカル(Amjad Bushkar)氏も「パレスチナの若年層は家や学位などを優先視したが、10月7日以後、このような優先順位が完全に変わった」とし、「抵抗を通じた祖国の完全な解放を求める声が高まっている」と分析した。また「パレスチナ自治政府の一部高官はいま公然と共同戦線の利益について語っている」とし、これまで状況が敵対的関係にあったハマスとファタハの和解を導き、連合政府を構成する可能性もあると指摘した。パレスチナ自治政府のムハンマド・シュタイエ首相は今月初め、ブルームバーグとの会見で、「ガザ戦争で自治政府が望む結果は、ハマスが挙国一致内閣に参加することだ」と述べた。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1120387.html韓国語原文入力:2023-12-14 14:49
訳H.J

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