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尹大統領が入念に関係改善図ったパートナー岸田首相、支持率20%も危ぶまれる

登録:2023-11-21 06:01 修正:2023-11-21 09:54
毎日21%、読売24%…12年ぶりの最低値
岸田文雄首相=首相官邸のホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 岸田文雄首相の支持率下落がとどまるところを知らず、20%台の維持も危ぶまれる状況に追い込まれた。岸田内閣に対する信頼が崩れ、支持率反転は難しいとみられる中、「ポスト岸田」探しが始まっている。

 毎日新聞は20日付で、この2日間にわたる電話世論調査(回答者1032人)の結果、岸田内閣の支持率が1カ月前より4ポイント下がった21%にとどまったと報じた。現職の首相の支持率がこれほどまで下がったのは、福島原発惨事に見舞われた菅直人政権末期の2011年8月(15%)以来12年ぶり。支持率がやや高く出る読売新聞の同日の発表を見ても、岸田首相の支持率は24%(17~19日の電話世論調査、回答者1067人)まで落ち込んだ。1カ月で10ポイントも下落し、自民党が再び政権を握った2012年12月以来、最低水準を記録した。支持率下落によって2021年9月初めに自ら辞任した前任の菅義偉首相よりも低い水準だ。

 報道機関によって数値の違いはあるものの、岸田内閣の支持率は下がり続けている。強制動員被害者賠償問題と関連した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の「一方的な譲歩」と、選挙区の広島で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)を機に、4~5月には支持率が持ち直したが、6月以降は下落傾向にある。毎日新聞の調査では4月の36%から5月には45%に上昇したが、6月33%、8月26%、10月25%などと下がり続けており、読売新聞でも5月の56%以来、6月41%、8月35%、10月34%などを記録し、今回は20%台まで下落した。毎日新聞の調査では70歳以上(30%台)を除き、全年齢層で支持率が10%台を記録した。このままだと、12月には20%台をも割り込む恐れがある。

 さらに大きな問題は、支持率反転が見込めないことにある。岸田首相が最近大々的に打ち出した減税や補助金支給など大規模な経済対策について、回答者の60%以上が否定的な見解を示した。ただでさえ支持率が低いのに、内閣の次官級3人が税金滞納、選挙法違反、不倫で相次いで辞任し、政権に負担をかけている。

 読売新聞によると、岸田内閣を支持しない理由としては「政策に期待できない」が47%で最も多く、「首相が信頼できない」(18%)、「首相に指導力がない」(15%)がその後に続いた。岸田首相の任期については、「任期が終わる来年9月まで」が52%で最も多かった。「直ちに交代」という意見も33%に達した。85%もの人が岸田首相の続投を望んでいないわけだ。自民党内では「(支持率が)底が抜けたようだ。異常な数値だ」、「民主党に政権交代を許した麻生太郎内閣末期に似ている」という懸念の声が相次いでいる。

 まだこれといった対抗候補がおらず、直ちに「岸田降ろし」が表面化しているわけではない。その上、当面は衆・参議院など大きな選挙がなく、立憲民主党など野党の支持率も低迷している。ただし、岸田首相が続投する可能性がますます低くなり、誰が次の首相になるかをめぐる議論が本格化している。産経新聞が11~12日に世論調査を行った結果、次期首相候補の1位は石破茂元自民党幹事長(15.2%)だった。前回の自民党総裁選挙で岸田首相に敗れた河野太郎デジタル相(11.6%)が2位で、小泉進次郎元環境相(9.7%)、菅義偉元首相(8.8%)、高市早苗経済安全保障担当相(6.2%)の順だった。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1117044.html韓国語原文入力:2023-11-2100:41
訳H.J

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