英国議会で米英豪3カ国の安全保障枠組み「オーカス(AUKUS)」に韓国と日本を招待すべきという提言が出た。
英国下院外交特別委員会は30日に発表した「傾く水平線:統合的検討とインド太平洋」報告書で、「英国政府は韓日両国がAUKUSの先端国防技術協力協定に合流するよう、米国とオーストラリアに提案すべきだ」と明らかにした。
AUKUSは、原子力潜水艦をオーストラリアに提供する計画と、海底技術、量子技術、人工知能(AI)と自律型兵器、サイバー、極超音速ミサイル、電子戦、国防革新、情報共有の8つの主要な国防技術を共同開発する計画の二本立てで構成されている。このうち、原子力潜水艦関連計画を除く計画に韓国と日本が参加するよう招待すべきということだ。
報告書はAUKUSについて「オーストラリアが原子力潜水艦を持つようにするだけではない」としたうえで、「サイバーと先進技術の共有および共同開発もそれに劣らず重要だ」と強調した。また「3カ国の間にはサイバーとAI、量子技術、海底技術などを含む先進技術の全体領域で、できるだけ密接に協力するという原則的な合意がある」とし、「これらの分野は潜水艦プログラムよりも早く可視的な成果を生み出せる」と付け加えた。
報告書は、日本についてはさらに一歩進んで究極的にAUKUSの加盟国として受け入れる案を念頭に置くべきであり、日本の加盟はインド太平洋でAUKUSの役割を大きく強化すると主張した。また、韓国とは半導体分野を中心に協力を強化するためのパートナーシップを締結すべきだと強調した。
報告書は英国が米日豪印の協議体である「クアッド(QUAD)」への加盟も模索すべきだと提言した。報告書は「インド太平洋海域全体を包括する調整戦略を開発するため、QUADと協力することにメリットがあり、既存の加盟国が適切だと考える時期に加盟を申請すべきだ」と明らかにした。
今回の報告書は、ジェームズ・クレバリー外相が英国外相としては5年ぶりに中国を訪問する日に合わせて発表され、注目を集めた。中国はAUKUSとQUADを「中国を敵対視する米国主導の国際枠組み」とみなし、強く反発している。