ロシアが黒海穀物輸出協定を破棄してから3日間、黒海沿岸のウクライナの穀物輸出港に対する攻撃を続けた。ロシアがウクライナ行きの船舶を潜在的な軍事物資輸送船と見なすと宣言したことを受け、ウクライナも同様に対応する考えを示したことで、黒海海上の緊張も高まっている。
ロシア軍が20日(現地時間)、黒海沿岸のオデーサ州の港に対する集中空襲を行い、少なくとも27人の民間人が負傷したと、ロイター通信などが報じた。オデーサ市内にある中国領事館の建物も被害を受けた。ロシアは17日、黒海を通じたウクライナ農産物の輸出を保障する穀物協定を破棄してから、3日間にわたりオデーサ州地域の穀物輸出港に集中攻撃を加えている。
オデーサ州のオレ・キペル知事は、オデーサ市内の中心部にある中国領事館の窓ガラスが割れた写真をソーシャルメディアにて公開した。キペル知事は「侵略者たちが故意に港基盤施設を打撃しており、周辺の行政用の建物と住宅も被害を受けた」と説明した。中国外務省は爆風で「領事館建物の壁の一部と窓が壊れた」と明らかにした。
オデーサ州と隣接したミコライウ州のミコライウ市も空襲に遭い、住居用建物1軒が炎に包まれ、周辺の住居用建物数軒も被害を受けたと現地当局が明らかにした。
ロシア軍は黒海港への攻撃に止まらず、20日から黒海のウクライナの港に入る船舶を潜在的な軍事物資輸送船とみなすと警告した。これに対抗し、ウクライナ軍も黒海のロシアの港に入る船舶を同様に扱うと発表した。ウクライナ国防省は「21日0時から黒海のロシアの港とロシアが占領しているウクライナの港に向かうすべての船舶を軍事物資輸送船とみなすことを警告しておく」と述べた。また「(昨年撃沈されたロシア黒海艦隊の旗艦)『モスクワ』の運命は、ウクライナ軍が海上でロシアの攻撃を撃退させるのに必要な手段を確保していることを証明する」と付け加えた。このため、黒海海上で両国の軍隊が衝突する危険性が高まっている。
米国家安全保障会議(NSC)のアダム・ホッジ報道官は19日、「ロシアがウクライナ港に入る航路にさらに魚雷を設置したという情報を入手した」とし、「ロシア軍が民間船舶を攻撃する可能性がある」と警告した。さらに「こうした動きは黒海で民間船舶に対する攻撃を正当化し、責任をウクライナに押し付けようとするもの」だと述べた。
これに対してロシア側は、「民間船舶を攻撃する計画はない」と反論した。ロシアのアナトリー・アントノフ米国大使はソーシャルメディアへの書き込みで、「ロシアが民間船舶に対する攻撃を準備しているという主張は純粋なでっち上げ」だとし、「我々は米国のこのような主張を自分たちの破壊行為を隠そうとする試みと見なす」と述べた。