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尹大統領「第三者弁済、私が考えた」日本メディアにだけ直接説明

登録:2023-03-16 06:18 修正:2023-03-16 08:15
読売新聞で単独インタビュー 
押し通したことを自ら認めたかたち
尹錫悦大統領は韓日首脳会談を控え読売新聞の単独インタビューを受けた。尹大統領のインタビューが掲載された読売新聞の1面=東京/キム・ソヨン特派員//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、韓日関係の最大の争点である強制動員被害者への賠償を日本の被告企業ではなく韓国の財団が肩代わりする「第三者弁済」で推進することについて、「私はずっと考えてきた」と明らかにした。また、将来的に(韓国が日本企業に)求償権を行使することにはならないとの見方を示し、「心配には及ばないと私は判断している」と語り、「財団から賠償相当額が原告側に支払われれば、これ以上の議論も収まるのではないか」とも強調した。

 これまで外交部は「第三者弁済」に代表される譲歩案について、強制動員被害者や専門家など各界各層の意見を聞いて案を用意したとしていたが、初めから自身の意向をそのまま押し通したことを自ら認めたわけだ。尹大統領は、2018年の韓国大法院(最高裁)判決が1965年の韓日請求権協定と事実上矛盾があるという趣旨の発言もした。

 尹大統領は、韓日首脳会談を控えて、15日付の読売新聞の単独インタビューを通じて、強制動員被害者への賠償に対する韓国政府の譲歩案をはじめ、韓日関係、外交・安全保障など様々な懸案について、自身の意見を明らかにした。6日に外交部が一方的な譲歩案を発表した後、尹大統領が直接詳細な説明に乗りだしたのは今回が初めて。

 尹大統領は「第三者弁済」案は自身の考えだと明らかにした。尹大統領は「私が政治に足を踏み入れる前にも、強制徴用の解決について多くの関心を持っていた。この(財団や)基金を通した(第三者弁済での)解決が望ましいのではないかと考えてきたし、また私が就任して以来、この部分を(大統領室国家)安保室と外交部で進めてきた」と述べた。

 「第三者弁済」案を考えた背景も詳細に説明した。尹大統領は「強制徴用(元徴用工)問題については、1965年の(日韓基本条約と日韓請求権・経済協力)協定を結ぶために50年代から韓日間で進められてきた過程がある。65年協定の規範的な解釈と両国政府が協定をどう解釈してきたのか、そして2018年の韓国大法院(最高裁)判決もある」と語った。さらに「これらのことを総合的に考慮し、矛盾したり食い違ったりする部分があっても、調和するようにするのが政府の役割であり、政治指導者がしなければならない責務」だと強調した。

 尹大統領は、韓日関係が悪化したのは、歴史問題に対する日本の態度ではなく、2018年の大法院判決のためだとする認識を示した。大統領は「過去に強制徴用と関連し、65年の協定や両国政府の措置を問題にして、韓日関係に否定的な影響を与えることはなかった。ところが、18年の大法院判決により、韓日関係がとても困難な状況に直面することになった」と診断した。さらに、「この間の政治・外交的な両国の立場と、協定に関する司法府の解釈との相反する部分は、政府が知恵を絞って問題を解決しなければならないと、私は政治を始める前から考えていた」と強調した。尹大統領は「第三者弁済という解決法は、そのような次元から出たものだ」としたうえで、「私が政治をする前、(検察官という)法律家として活動していた時にも、このような解決策が合理的ではないかと考えていた」と語った。

 強制動員譲歩案について、外交部は、これまで幅広い意見を聞いたと明言するなど、手続き的な正当性を主に強調してきた。パク・チン外交部長官は6日、譲歩案を発表した際、「強制徴用被害者側の意見を尊重し、4回の官民協議会と今年1月の公開討論会など、各界各層の意見を取りまとめてきた」と述べた。だが、尹大統領が「第三者弁済」を初めから解決策だと考えていただけに、他の代案が選択されることは容易ではなかったものとみられる。

 尹大統領は、日本から出ている懸念に対しても「心配に及ばない」と安心させた。日本では、強制動員被害者の生存者3人全員が政府案に反対しており、世論も否定的であるだけに、政権が変われば韓国政府の約束が覆されるのではないかという声が出ている。その場合、第三者弁済に乗りだした韓国の日帝強制動員被害者支援財団が今後、日本の被告企業に求償権を請求しうるということが日本側の懸念だ。

 これについて尹大統領は「後に(韓国側が日本の被告企業に)求償権の行使にならないようにする方法について検討し、今回、強制徴用の解決策に対する結論を下した」と述べた。さらに、「その部分は心配に及ばないと私は判断している」として「政府のこのような立場、結論によって弁償がされれば、おそらく、これ以上の論議は収まるのではないか」と付け加えた。尹大統領はだだし、「もちろん、韓日関係を国内政治に利用しようとする政治勢力もたくさんいる」として「外交問題を国内政治にやたらと引き込むことは、国益の次元でも穏当ではない」と強調した。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1083682.html韓国語原文入力:2023-03-16 02:48
訳M.S

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