ロシアとの戦争が続いているウクライナは今月24日、31回目の独立記念日を迎えた。同時にこの日は、2月24日にロシアがウクライナに全面的に侵攻してからちょうど6カ月となる。戦争は180日以上続いているが、終わる兆しは見えない。
ドミトロ・ポノマレンコ駐韓ウクライナ大使は、韓国の政府と企業にウクライナの国家再建事業への公式参加を要請し、忙しく動いている。冬が来る前に、ウクライナ国境内に避難民を収容するための施設を増設しなければならない。ロシアの攻撃を受けて破壊されたり占領されたりし、その後に奪還した都市を復旧する作業も急がれる。23日現在、欧州最大のザポリージャ原子力発電所をはじめ、東南部戦線では激戦が繰り広げられている。ウクライナの都市が焦土化し、数多くの死傷者が出る中、「交渉」の可能性はないのだろうか。18日にポノマレンコ大使にインタビューを行い、現在のウクライナの戦況と交渉の可能性について聞いた。
-18日で戦争は176日目(24日で182日目)。ロシア軍の攻勢は強まっているが、現在の状況をどう評価するか。
戦線で限定的に進撃を試みているにもかかわらず、ロシアの攻勢は膠着状態に陥っていると思う。ロシア軍は量から見ても質から見ても全く印象的ではない。
-ウクライナ軍に勝算はあると思うか。
ウクライナ人は「我々が勝つ可能性」について問わない。我々の未来がかかっている問題だ。だから勝利のためにそれぞれの場で最善を尽くすのだ。問題は勝利が「いつ」になるかということだ。軍事的、財政的に必要な我々の協力国からのあらゆる支援が早ければ早いほど、戦争はより早く終わりうる。今プーチンを止めなければ、戦争は全世界へと広がるだろう。
-民間人と兵士の死傷者の規模については様々な推定値が飛び交っている。大使が把握している民間人の死者、負傷者の規模はどのくらいか。
戦争の真っ最中なので、死傷者の数値を正確に答えることは難しい。ただしウクライナ国防当局の推定どおりなら、ロシア軍の死者は15日現在で4万3750人に達する。西側の協力国は、負傷者も含めて死傷者は8万人にのぼると推定している。正確なウクライナ軍の死傷者の統計は持っていないが、通常は攻撃してくる側の死傷者の方が3対1の比率で多い。
ロシア軍は2月24日以降、2万6300件あまりの戦争犯罪を犯したと報告されている。現在までに358人の子どもを含む6700人の民間人が命を奪われ、693人の子どもを含む8700人が負傷している。その数は日に日に増えている。この中にロシア軍が占領中の地域の死傷者は含まれていない。
-ザポリージャ原発の近くでロシア軍とウクライナ軍が激戦を繰り広げた。ロシアは、原発の近くで起こった爆発はウクライナ軍によるものだと主張してもいる。何が真実なのか。原発近くでの激戦は危険すぎるのではないか。
そうだ。大変危険だ。運転中の原子炉を攻撃する行為の結果は「原子爆弾」を使用するのと同じだ。ザポリージャ原発が欧州で最も大きく、世界では6番目に大きいということを考えるとなおさらだ。だから我々はロシア軍によるザポリージャ原発の周辺地域の占領を強く非難している。ロシアは原発を脅迫に、そして自分たちの兵器を守るための盾として利用している。ウクライナで核兵器を使用する意思はないと語りながら、核施設で数多くの挑発を行っている。8月初めには、兵器を満載した軍用トラックとSUVがザポリージャ原発の1、2番ブロックの敷地へと移された。8月5日には、ザポリージャ原発の産業現場近隣地域に対する(ロシア軍による)砲撃が発生した。3回命中し、高圧電力供給ラインが損傷した。我々は全世界の安全保障のために、ロシアに威嚇と核による恐喝の手段として原発を使用することをやめさせ、ウクライナが発電所の管理権を取り戻せるよう、措置を取ることを国際社会に強く求める。
-現在、破壊はウクライナの領土の何パーセントほどに及んでいるのか。
18日現在でロシアはウクライナ領土の約21%、2600以上の村を占領している。戦前には、それらの地域はウクライナの国内総生産の19%を担っていた。
-各都市で都市再建事業が進められている。国際社会は様々な支援を行っているが、韓国の政府や企業はどのような支援を行っているか。
韓国は1億ドル(1341億ウォン)規模の人道的支援の意思を明らかにしている。これについては韓国と緊密に協議している。現在、各国はウクライナの領土の特定の地域を選択し、非常に基礎的な部分から再建を担うことになっている。例えば、欧州投資銀行は解放後、マリウポリ、英国はキーウ、ポーランドはリビウ、トルコはハルキウを再建すると発表している。前の文在寅政権の時代から、このような再建事業について韓国政府に説明し続けてきた。韓国にも一つの地域、または都市を選んで再建事業を担ってほしいと要請している。外交部、国会、そして企業にも要請している。今は、これに対する韓国側の具体的な提案が盛り込まれた返答を待っている。
-韓国はウクライナのために十分な支援を行っていると思うか。
難しい質問だ。韓国政府がどこかの国に対してこのように大規模な財政支援を行った前例はないと認識している。ただウクライナは毎月戦争に費用を当てているため、明らかにさらなる財政支援が必要だ。実のところ、韓国政府から軍事的支援は受けられなかった。韓国政府は軍事的に関与するのか。これは我々にとって非常に重要な問いだ。戦争を終わらせるためには財政的、政治的支援だけでなく軍事的支援が必要だ。十分かと聞かれたら、十分ではないと言わざるを得ない。
-尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に会って説明したことはあるか。
尹大統領の候補時代に会う機会があった。大統領選挙の1週間前に会って、非常に意味のある対話をした。当時、尹候補はウクライナ支援に情熱を示し、国際的協力に参加する意思を明らかにした。もちろん、任期の初期には国際政治的に均衡を保たなければならないということは理解する。ただ、韓国政府にはできるだけ近いうちに「実質的な段階」を踏んでくれることを期待している。(2に続く)