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韓国の極右、ベルリンで「少女像撤去せよ」…独市民団体「理解できない」と対抗集会

登録:2022-06-27 06:30 修正:2022-06-27 07:52
「日本政府のように歴史的事実を否定」 
ドイツ人活動家、韓国の極右を批判
韓国右翼勢力の遠征デモに対抗し、「ベルリン・女の会」や「極右に反対するおばあさんたち」、「勇気ある女性たちの協議会」などベルリン人権市民団体の会員たちが少女像のベルリン永久存続を求めるデモを行っている//ハンギョレ新聞社

 26日日曜日午前10時、ドイツ・ベルリンのミッテ区「平和の少女像」の前で、小さな騒ぎがあった。韓国から来た「慰安婦詐欺清算連帯」が少女像の撤去を要求する集会を開いたことを受け、少女像の建設を主導し、守ってきたドイツの市民団体「コリア協議会」が、対抗デモに乗り出したのだ。両デモ隊が5メートルの道路を挟んで対峙する中、ドイツ人たちが韓国の極右を批判するデモ隊の最前列に立って目を引いた。

 同日抗議デモに参加した人たちは、ドイツで日本軍「慰安婦」問題を知らせるデモを組織してきた「ベルリン・女の会」(ベルリン在住日本女性の集まり)や「極右に反対するおばあさんたち」、「勇気ある女性たちの協議会」など人権・市民団体の活動家たちだった。彼らは韓国の極右デモ隊が「慰安婦は偽りだ」と叫ぶたびに「歴史を否定してはならない」というプラカードと慰安婦被害者パク・ヨンシムさんなどの写真を高く掲げた。「戦争犯罪を否定する声は消えなければならない」というプラカードを持って、友人たちと共にデモに参加した日本人たちもいた。

 「あなたたちは大きな罪を犯している。大韓民国を冒涜している」という韓国極右デモ隊の叫び声が道路の向こうまで鳴り響いた。そのたびにベルリン地域で活動する「極右に反対するおばあさんたち」の活動家、アンゲリカ・クリューガーさん(65)は手でやめろとジェスチャーを取った。極右ネットワークと戦争犯罪に反対する活動をしてきたクリューガーさんは「彼らはまるで日本政府のように、韓国から飛んできて私たちに少女像を撤去しろと言うが、ベルリンに住んでいる市民として私たちは、少女像が二度と繰り返されてはならない性暴力と戦争犯罪を知らしめる平和の象徴としてここに残ることを願う」と語った。

今月26日、ドイツ・ベルリンのミッテ区の少女像前で、イ・ウヨン研究委員、チュ・オクスン大韓民国母親部隊代表、キム・ビョンホン韓国史教科書研究所長などが属する慰安婦詐欺清算連帯が平和の少女像の撤去を求めるデモを行っている//ハンギョレ新聞社

 2020年にベルリンのミッテ区に設置された少女像は、日本政府の抗議などで数回撤去の危機にさらされたが、16日、緑の党と左派党が区議会で賛成多数で「永久存置決議案」を出し、ベルリンの記念物になる可能性が高いとみられている。ベルリン自由大学の韓国学科で勉強し、慰安婦問題を知ったというヨハネ・エンゲルマンさん(25)は、「慰安婦問題は、韓国の特殊な歴史事例ではない。ドイツ人たちはこれを普遍的人権問題として捉えている。公共の場で歴史的事実を否定する韓国の極右デモ隊の行動は理解に苦しむ」と話した。

 ドイツ警察などが出動して集会を見守る中、チュ・オクスン大韓民国母親部隊など4人で構成された慰安婦詐欺清算連帯はデモをユーチューブで中継し、後援金を募った。彼らは30日まで少女像の前で1日2回の集会届を出したという。

ベルリン/ナム・ウンジュ通信員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1048544.html韓国語原文入力:2022-06-27 02:41
訳H.J

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