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WHO「オミクロンが最後の変異株だとの考えは危険」

登録:2022-01-26 08:48 修正:2022-01-26 09:27
「さらに多くの変異株が現れる理想的な条件が整っている」 
世界でワクチン接種70%などが実現してはじめて「非常事態終息」予想 
米国、感染者は減少するも、死者は増加続く
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は24日(現地時間)、オミクロン株が最後の変異株だと考えるのは危険だと警告した=ジュネーブ/ロイター・聯合ニュース

 世界保健機関(WHO)の事務局長が24日(現地時間)、オミクロン株が新型コロナウイルスの最後の変異株だと考え、コロナ禍が終わりつつあるとみなすのは危険だと警告した。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は、この日から始まったWHO理事会でこのように述べ、「世界的にさらに多くの変異株が発生するのに理想的な条件が整っている」と述べたとAPなどが報じた。同氏は、この2年間のうちに全世界でほぼ600万人がコロナで死亡したとし、コロナと戦ううえでは規律と団結が必要だと述べた。

 テドロス事務局長は、今年半ばまでに世界のすべての国が人口の70%にワクチンを接種するなどのWHOが提示した目標を達成すれば、「年内にコロナをめぐる国際的な保健の非常事態を終わらせることができる」と述べた。同氏は「私たちは近い将来、コロナと共に暮らし、このウイルスを管理する方法を学ぶ必要があるというのは正しい」としつつも「しかしこれはコロナを放っておくという意味ではない。予防でき、治療できる病気であり、1週間にほぼ5000人が死亡することを容認するという意味でもない」と指摘した。

 テドロス事務局長はこれに先立つ記者会見で、ドイツがWHOの最大の寄付国になったことを明らかにした。これまでWHOに対して最も多くの財政支援を行ってきた国は米国だったが、ドナルド・トランプ前大統領はWHOが中国寄りの態度を示しているとして脱退を宣言した。バイデン大統領は就任後、WHOへの復帰を指示している。

 一方、80万人に達していた米国の1日平均のコロナ感染者数は、この日70万人を下回った。「ニューヨーク・タイムズ」の集計によると、ここ7日間の1日平均感染者数は69万448人。この日の新規感染者は19万9744人。米国の1日平均の感染者数は15日に80万5069人と過去最多を記録していた。

 だが、死者数はほぼ1年ぶりに高い水準となっているとロイターが報じた。ロイターは独自の分析結果をもとに、7日間の1日平均死者数が2200人を記録したと伝えた。これはデルタ株が猛威を振るっていた昨年9月23日の2078人より100人以上多い。過去最高値は昨年1月の3300人。コロンビア大学医学部のワッファ・エルサーダ教授は、「重症患者の入院期間が長くなっていることから、死者が減少するまでには相当な時間がかかるだろう」と予測した。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1028663.html韓国語原文入力:2022-01-25 07:40
訳D.K

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