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「韓国、CPTPPが求める条件を満たす準備はできている」

登録:2021-12-28 09:24 修正:2021-12-28 12:32
ヨ・ハング通商本部長、日本経済新聞のインタビューに応じ 
「企業と市場は韓日協力の必要性を認識」
産業通商資源部ヨ・ハング通商交渉本部長=産業通商資源部提供//ハンギョレ新聞社

 産業通商資源部のヨ・ハング通商交渉本部長が、来年4月の加盟に向け手続きを進めている「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」について、「韓国はCPTPPが求める高い水準の加盟条件を満たす準備はできている」と述べた。韓国の加盟に冷ややかな視線を向ける日本の世論をなだめようとする意図があるとみられる。

 ヨ本部長は28日付の日本経済新聞とのインタビューで、「我々は57カ国との17のFTA(自由貿易協定)を通じ、市場開放とルールの水準を高めてきた。TPPは8年かけて研究・準備してきた」とし、加盟をめぐる今後の交渉で韓国は協定の要求を十分に満たせるとの考えを明らかにした。CPTPPの関税撤廃率は最大96%と市場開放度が非常に高く、知的財産権保護、電子商取引などでも高い水準の要求事項を含んでいる。同協定に加盟するためには、今年の議長国である日本をはじめ、既存の11の加盟国すべての賛成が必要だ。

 ヨ本部長はこの点を意識し、韓国の加盟は韓日両国にとって利益になるという見通しを明らかにした。「ここ数年は韓日関係が冷え込んでいるが、日本企業の対韓投資は新型コロナウイルスが影響した2020年を除き増えている」とし「企業や市場は韓日の経済・サプライチェーン協力の重要性を認識しており、(韓国の)CPTPPで(韓日)協力はより活性化する」と述べた。また「参加国が多いほど各国が受ける恩恵も大きくなる。韓国は半導体や電気自動車(EV)用電池で高いシェアがある」とし、韓国の加盟で「域内供給網はより強固になる」という見解を明らかにした。

 CPTPP加盟の過程で農業分野の反発が高まるという懸念に対しては「最も困難で重要な部分」と認め、「政府が農水産業の国際競争力強化を支援し、TPPの恩恵を受けられるよう知恵を絞っている」と述べた。

 ヨ本部長は、最近の米中覇権競争による経済的影響についても、韓日が協力する必要があるという意思を明らかにした。「米国か中国かの二者択一を迫られる状況は避けなければならない。それは日本も同じ思いだろう」とし「韓日が力を合わせて建設的な声を上げることで、肯定的な影響を与えられるだろう」と強調した。

 一方、ホン・ナムギ副首相兼企画財政部長官は27日、政府ソウル庁舎で対外経済安保戦略会議を開き、文在寅(ムン・ジェイン)政権任期内の来年4月にCPTPPの加盟申請を提出することを決めた。ホン副首相はこの日の冒頭発言で、「加盟のための世論の集約や社会的議論など、関連手続きを迅速に進める」と述べた。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1024961.html韓国語原文入力:2021-12-28 02:00
訳C.M

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