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7千万年前の恐竜の赤ちゃん、完璧な形で発見

登録:2021-12-23 07:23 修正:2021-12-23 09:20
中国南部で恐竜の卵が化石で発見 
鳥が恐竜から進化したことを示す
7200万~6600万年前の恐竜オビラプトルの卵の化石で中で発見された胚/AFP・聯合ニュース

 完璧な状態で保存された約7千万年前の恐竜の胚の化石が発見された。

 英国バーミンガム大学のフィオン・ワイサム・マー氏らが参加した研究チームは、中国南部のカン州市で発見された7200万~6600万年前の恐竜オビラプトルの卵の中で完璧な形の胚が確認されたと、科学誌「アイサイエンス」に掲載した論文で明らかにした。マー氏は21日、「これまでに見つかった恐竜の胚のなかでも最高レベルの保存状態だ」とAFP通信に語った。

 この恐竜の胚は、頭と両足などが完全な姿になっていて、背中を曲げた姿勢を取っていた。このような姿は、これまでに発見された他の恐竜の胚とは違う形態であり、現在の新しい胚に似た形だと研究チームは明らかにした。研究チームは、卵を破って出る前の段階のうずくまった姿勢は、現在の鳥類の先祖が恐竜だったことを示す大きな特徴だと説明した。長さが27センチメートルに達する胚は、17センチメートルの長さの卵に入っていた。孵化して育てば、長さ2~3メートルの恐竜になった胚だ。

 オビラプトルは、頭に骨からなるトサカを付け、鳥のくちばしに似た口を持ち、毛もあった。恐竜から鳥への進化の中間段階ぐらいだと思われる獣脚類の恐竜だ。他の種の卵を盗み食べるとされ、「卵泥棒」という別称を持っている。

 研究チームは、この卵と胚が、突然崩れ落ちた泥の山に閉じ込められて、長い時間が流れる間、完全な姿で保存されたとみている。

 胚が発見された恐竜の卵の化石は、これまで博物館の倉庫に保管されていた。研究チームは、卵の化石に恐竜の胚が入っているかもしれないと考え、皮を一部はぎ取ったところ驚くべき発見をした。研究に参加したエジンバラ大学のスティーブ・ブルサット教授は「私がこれまで見てきた最も美しい化石のうちの一つ」だと述べた。研究チームは、スキャニング技術を利用し化石を精密に分析する予定だ。

イ・ボニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1024349.html韓国語原文入力:2021-12-22 17:25
訳M.S

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