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イカやタコも苦痛感じる…ロンドン大学「生きたまま煮るのは残酷」

登録:2021-11-24 10:11 修正:2021-11-24 14:29
タコは重要な水産資源だが、探求する余地の大きい神秘的な動物でもある。タコの生命現象を究明する研究が活発だ=チョ・ソンミ博士提供//ハンギョレ新聞社

 イカとタコ、カニも苦痛を感じる

 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの専門家が英国政府の依頼で調査した報告書で、イカやタコのような頭足類と、カニやザリガニのような十脚類は「知覚のある存在」として分類されるべきだと発表した。CNNが23日に報道した。同報告書はまた、従ってこれらの頭足類と十脚類を生きたまま沸騰した湯に入れて煮ないよう勧めた。

 このような調査内容は、300の科学的研究結果を調べて知覚の証拠を評価し、発表したもの。英国政府は、現在議論されている新たな動物福祉法に、どのような動物を「知覚ある存在」として分類するかを参考にするために、今回の調査を依頼した。脊椎動物はすでに知覚のある存在に分類されている。

 ジャック・ゴールドスミス動物福祉相は「科学は頭足類と十脚類も苦痛を感じるということを明確にしている。これからは彼らが動物福祉法の適用対象になるというのが正しい」と述べた。

ガニがオーストラリアのクリスマス島で群れをなして移動している。写真は撮影日時が未確認で、ソーシャルメディアに掲載されたもの/ロイター・聯合ニュース

 現在議論されている法は「動物知覚委員会」の設立を規定している。同委員会は、政府の政策が知覚のある動物の福祉をどれほど考慮しているかを評価し、報告書を提出する。この法は政府が推進している「動物福祉アクションプラン」の一環。

 報告書は、8つの方法を用いて知覚能力を評価している。これには学習能力、苦痛受容体の存在の有無、苦痛受容体と特定の脳部位の関連性、麻酔や鎮痛剤に対する反応、危機と得られるものに対するバランス感覚などが含まれている。その結果、タコ類で「非常に強い」知覚の証拠が発見され、ほとんどのカニ(クラブ)で「強い」知覚の証拠が確認された。イカ、コウイカ、ロブスターからは知覚の証拠がかなり見つかっているが、強くはなかった。

 このような違いは、これらの動物の知覚能力の実際の違いというよりは、科学者がどれほど多く研究したかの違いに起因すると報告書は述べる。報告書は「科学的関心が実用的理由(例えば実験室で研究するのに適している)で特定の動物に偏っている。こうした状況で特定の頭足類や特定の十脚類のみを保護対象とするのは不適切だと考える」と述べた。

パク・ピョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1020404.html韓国語原文入力:2021-11-23 11:21
訳D.K

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