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ユニリーバ、「人種主義」との批判受け「美白」関連表現を削除

登録:2021-09-14 06:26 修正:2021-09-14 08:24
今月から日本市場で販売されるスキンケア製品から関連表現削除 
米国の黒人警察暴力死亡後、人種主義批判が激しくなり 
「白さが最も美しいという偏見を助長する」という指摘に
日本で販売されているユニリーバの製品パッケージ//ハンギョレ新聞社

 多国籍生活用品メーカーのユニリーバ(UNILEVER)が、日本で販売する化粧品から「美白」という表現を削除した。白人と白色の肌を「美しさ」の中心に置くのは人種主義という指摘を受け入れたのだ。

 ウォールストリート・ジャーナルはユニリーバが日本市場で販売するスキンケアブランド「ポンズ」のパッケージから「美白」と「ホワイト」という表現を削除したと、11日付で報じた。ユニリーバは今月からスキンケア製品でこのような表現を使わないと発表した。

 「美白」またはホワイトニングなどの表現は、アジア市場で販売される化粧品に多く使われている。しかし、白い肌を強調するマーケティングは、美の基準を白人とするため人種主義的という批判を受けてきた。特に昨年、警察の暴力で死亡した米国黒人ジョージ・フロイド事件後、マーケティング分野に蔓延した「人種主義を助長する」表現に対する批判が高まった。

 日本の「美白」化粧品市場の規模は年間約20億ドルに達すると推算される。日本の化粧品市場や化粧品メーカー各社は、アジア地域で大きな影響力を持っている。カナダのカルトン大学のアミナ・マイヤー教授(社会学)はウォールストリート・ジャーナルに「白人ではないが、独特に白い日本人の肌は他のアジア地域で模倣の対象になってきた」と語った。ユニリーバは人種的偏見を助長するという指摘を受け、昨年南アジアで販売されたブランド「Fair&Lovely」(蒼白で愛らしいという意味)から「Fair」を「Glow」(輝く)に変えた。

 ユニリーバは先月、「私たちはあらゆる肌のトーンを管理するグローバル・スキンケアブランドのポートフォリオを整えようと努力している」と発表した。

 しかし、ジョンソン・エンド・ジョンソンやロレアル、ランコムなどライバル会社は「美白」やこれと似た表現を削除する計画はないという立場を表明した。日本で販売されているジョンソン・エンド・ジョンソンのスキンケア製品は容器に「薬用美白」と書かれている。ランコム製品は「完璧に白いオーラ(アプソリュ ホワイトオーラ)」という表現を使う。これらの企業は消費者が「美白」を必ず肌を白くするという意味として受け取っておらず、シミを取り除いたり、肌のトーンを均一に整えるものと理解していると主張する。

イ・ボニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1011454.html韓国語原文入力::2021-09-13 11:0
訳H.J

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