本文に移動

「危機の時に弱い人が切られる社会」…日本、女性の自殺率が急増

登録:2020-12-01 15:08 修正:2020-12-01 21:52
10月の自殺者、コロナによる死亡者合計より多く 
女性の自殺83%増加…失業などが原因
マスクをつけて出勤する人々=東京/AP・聯合ニュース

 日本で10月の1カ月間で自殺した人が新型コロナウイルス感染によるすべての死亡者より多いことが明らかになり、特に20~40代の女性の自殺率が急増したことがわかった。新型コロナによる不確実性が続く中、経済的・精神的困難が重なっていることが影響を与えているという分析が出ている。

 30日、日本の警察庁の資料によると、10月の1カ月の日本国内の自殺者数は2158人と集計された。30日0時現在、日本国内で新型コロナにより死亡した人は計2126人で、1カ月間で自殺した人が新型コロナが流行した9カ月間の死亡者よりも多かった。

 自殺者数は、1~6月までは昨年と比べて小幅の減少傾向を示していたものの、7月からは増加傾向に転じ、増え続けている。特に10月に自殺した女性は852人で、1年前(466人)と比較すると82.8%増えた。同期間、男性は21.7%(233人)増の1306人だった。厚生労働省は「20~40代の女性の自殺者数は昨年より2倍ほど増えた」と明らかにした。

 女性たちがサービス業などで非正規職という不安定な職についており、新型コロナにより直撃を受けて経済的な困難に直面したことが大きな理由として挙げらていれる。毎日新聞は「飲食業、宿泊業などの業界は女性の従事者が多く、非正規労働者は女性が圧倒的に多い。そこでたくさんの人が職を失った」と報じた。1人世帯の場合、解雇されれば直ちに生活が困窮し、新型コロナで再就職も難しい状況だ。最近、失業で自殺を試みたというコバヤシエリコさん(22)は、米CNNでのインタビューで「日本では女性が無視され続けてきた」とし、「日本は何か悪いこと(経済危機)が起きたときに、弱い人(女性)たちが真っ先に切られる社会」と話した。

 育児や家事の負担が大きくなったことも影響を与えたものとみられる。朝日新聞は「女性は普段から男性の5倍以上の時間を家事・育児に使っている」とし「新型コロナで社会的に距離を取る期間が長くなり、孤立感が大きい上、子どもたちが学校や幼稚園に行けず家事の負担が積み重なり、精神的ストレスが大きくなった状態」だと報じた。

キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/972125.html韓国語原文入力:2020-12-01 02:30
訳C.M

関連記事