スティーブン・ビーガン米国務省対北朝鮮政策特別代表は21日(現地時間)、韓米防衛費分担金交渉と関連して「韓米同盟の更新(renewal)」という言葉を使い、苦しい交渉になるだろうと述べたと、韓国与野党3党の院内代表らが伝えた。
米国の防衛費の大幅増額要求に対する懸念を伝えるため、前日ワシントンを訪問したイ・イニョン共に民主党院内代表やナ・ギョンウォン自由韓国党院内代表、オ・シンファン正しい未来党院内代表は同日、国務省庁舎でビーガン代表と面会した。
ナ院内代表は面会後、記者団に「ビーガン代表が『1950年以降、韓米同盟のリニューアル(更新)』と発言した」とし、「結局、防衛費増額が必要だという意味と見られる」と述べた。ナ院内代表は「米国の戦略が韓米同盟だけでなく、全世界の同盟国に対して新しい枠組みを作っているという印象を受けた」とし、「もう少し高いレベルの役割と分担を要求するという意味だと思った」と付け加えた。
ビーガン代表は面会で「更新」「元気回復(rejuvenation)」という表現を使ったという。オ院内代表が伝えたところによると、防衛費交渉については、「過去の交渉とは異なり、困難で厳しい交渉になるだろう」と述べたという。
アトゥール・ケショップ米国務省東アジア太平洋首席副次官補も院内代表らと面会し、1950年代と2019年の韓国は異なるとして、防衛費分担金の増額の必要性を強調した。「韓国には高速鉄道と医療保険があるが、米国にはない。他の国が成長して発展し、自国民のための仕事をしている間、米国国民は税金を払って貢献した」という趣旨の発言をしたという。
米政府高官らのこのような発言は、韓国と日本を「金持ちの国」と表現し、防衛費分担の大幅な引き上げを迫ってきたドナルド・トランプ大統領の認識と一致する。米政府が共通認識に基づき、防衛費分担金増額行動に出たもようだ。オ院内代表は、「米国が韓米同盟だけでなく、世界的な戦略に対する新しい認識を共有することを望んでいるようだ」とし、「難しい交渉になるだろうという発言は、年内の交渉妥結は難しいということを示唆しているかもしれない」と伝えた。
3党の院内代表らは、米行政府と議員たちに、米国が十分な論拠もなく現在の5倍水準の分担金を要求しているのは、韓米同盟を危うくする無理な要求であると主張した。イ院内代表は「分担金協定にない戦略資産の展開費用や域外作戦費用まで要求するのは、在韓米軍駐留軍地位協定(SOFA)や分担金協定の枠組みを変える一方的かつ非合理的な要求だという共通の認識を伝えた」と述べた。ナ院内代表は、「防衛費交渉過程で在韓米軍の撤退まで取り上げられるのは非常に遺憾だという考えを米関係者に伝えた」と述べた。彼らは「過度な分担金引き上げ要求は韓国内の反米感情を触発する可能性がある」と懸念を示した。