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米政府当局者「韓国が11月までにGSOMIA終了を再考することを望む」

登録:2019-08-29 07:53 修正:2019-08-29 08:09
トランプ政府、韓国のGSOMIA終了決定に連日不満示す 
「米国の安保利益に直接的な影響…座視できない」 
独島防衛訓練については「問題解決の助けにならず、状況を悪化させるだけ」
キム・ヒョンジョン大統領府国家安保室2次長が今月23日、大統領府で韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了について説明している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 米政府高官が27日(現地時間)、韓国の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了決定について、「座視できない問題」だとし、韓日が対話で解決することを望んでいると述べた。同協定が実際に終了する11月まで、韓国政府が考えを変えることを望むという発言も出た。韓国に対する日本の輸出規制には沈黙していた米国が、韓国のGSOMIA終了決定後、連日強い不満を露わにしている。

 匿名を求めた米国務省高官は同日のブリーフィングで「韓日の対立がこの情報共有合意の持続可能性をかなり損ねた」としながらも、「完全に失われたわけではない。回復する機会があり、そうなることを願っている」と述べたと、ロイター通信が報じた。「韓日は交渉に戻ってほしい」ということだ。

 同高官は「双方にプラスにならない選択があった。そのため、我々は片方について言っているわけではない」としながらも、「我々が今日この話をするのは、韓国の最近の行動(GSOMIAの終了)が米国の安保利益に直接的に影響を及ぼすからだ。これは我々にとって座視できないこと」だと主張した。

 彼は韓国が25~26日に実施した独島防衛訓練についても、「我々はその訓練が特に役立つとは考えない」とし、「このようなものは、(韓日間の)問題解決に寄与しない。悪化させるだけだ」と述べた。国務省報道官室も論評で「最近の韓日間の軋轢を考えると、リアンクール岩礁(独島の米国名)での軍事訓練の時期やメッセージ、拡大した規模は現在進行中の問題を解決するのに生産的ではない」と述べた。

 AFP通信は米高官が「中国にとっては、この結果(GSOMIAの終了)が気分の悪いものではないだろう。これはその地域での中国の立場を強化するか、少なくとも同盟の構造をより弱いものにする」と述べたと報じた。同高官は“大統領府”を名指しし「一連のことは(韓国)大統領府と東京にいる人々に関わるもので、米国とは何の関係もない」と述べた。

 同高官は「元に戻るためには、様々なことが必要であろう」としながらも、GSOMIAが実際に終了する11月23日前まで、韓国が考えを変えることを望んでいると述べた。彼は、GSOMIAの終了後にも米国を媒介にした従来の韓米日3カ国間の情報共有約定(TISA)を通じて情報を共有することができるという韓国政府の立場について、「危機状況ではかなり面倒かつ非常に不便で、事実上役に立たない」と一蹴した。

 米政府は韓国がGSOMIAの終了を決定した22日、国務省と国防総省の公式論評で、「強い懸念と失望」を表明しており、25日にはモーガン・オータガス国務省報道官がツイッターに「韓国の防衛をより複雑にし、米軍に対する危険を増加させるだろう」という書き込みを残すなど、連日不満を露わにしている。

 米国務省は、日本が韓国を28日からホワイト国(グループA:輸出管理上の優待国)から除外する措置を予定通り履行したことについては、「米国はこの問題を真剣な論議を通じて解決するよう、引き続き我々の緊密な同盟国たちに求める」と述べるにとどめた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/907486.html韓国語原文入力:2019-08-28 20:08
訳H.J

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