ドナルド・トランプ米大統領は29~30日の韓国訪問期間中に、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に会わないと確認した。その一方で、「他の方法」を通じた対話はあり得ると述べた。
トランプ大統領は、日本の大阪で28~29日に開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議への出席と、それに続く訪韓に向けて、26日(現地時間)にホワイトハウスを出発する際、このように述べた。「金委員長と会う予定なのか」という記者団の質問に対し、「私は別の人に会う予定だ。彼とは合わない」と答えた。金委員長の“電撃的な対面”はないと確認したのだ。米行政府当局者も24日、朝米首脳が会う計画はないと明らかにした。
トランプ大統領は「しかし、私は他の方法で彼と話すかも知れない」と付け加えた。そして、「ご存知のように、私は主要20カ国・地域首脳会議の後で韓国に行き、そこで一日程度を過ごす予定だ」とし、「様々な国々と多くの会談が計画されている」と述べた。
トランプ大統領が言及した「他の方法」をめぐり、様々な予想が飛び交っている。追加の親書交換や今後の実務または高官級交渉を念頭に置いたものであるかもしれないし、韓米首脳会談および非武装地帯(DMZ)訪問で出す対北朝鮮メッセージを指す可能性もある。ある外交消息筋は「直接的な首脳会談が全てではないという意味であり、特定の方法を念頭に置いた発言とは思えない」と述べた。トランプ大統領の発言は、米国が様々なチャンネルと形で北朝鮮と疎通を図ろうとしている点を繰り返し強調したものと見られる。