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金正恩に「私も会いたい」と応じたトランプ…再び力を得る朝米対話

登録:2019-01-02 22:48 修正:2019-01-03 08:49
金委員長の新年の辞から23時間後ツイッターで肯定反応 
首脳間の肯定メッセージ交換で、朝米対話が動力獲得 
非核化と相応措置の順序・水準合わせが依然カギ 
ジョセフ・ユン「朝米が会って要求事項を具体的に知る必要」
ドナルド・トランプ米大統領と金正恩・北朝鮮国務委員長=イラスト//ハンギョレ新聞社

 ドナルド・トランプ米大統領が金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の新年の辞に「私も金委員長に会うことを楽しみにしている」と肯定的な返事をした。新年の辞の発表から約23時間後にこれを肯定的に受け入れ、2回目の首脳会談に対する意志が依然として強いことを明確にした。

 トランプ大統領は1日午後(現地時間)、ツイッターに「金正恩が北朝鮮は核兵器を作ることも、実験することも、伝播することもないと話した。また、トランプ大統領にいつでも会う準備ができていると話した」という公共放送サービス(PBS)記事1行を上げた。彼は「私もまた北朝鮮が偉大な経済的潜在力を持っていることをよく認識している金委員長と会うことを楽しみにしている!」と書いた。米国の主流マスコミは金委員長が「米国が制裁と圧迫で臨むならば、やむを得ず新たな道を模索せざるをえない」と明らかにした点に注目が集まっていたが、トランプ大統領は「核兵器を生産・試験・伝播しない」を重視したのだ。

 両首脳が新年早々に公開的に肯定的なメッセージをやりとりしたことで、停滞状態にあった朝米対話は再び動力を得ることになった。“トップダウン”方式が再稼働されることなので、トランプ大統領が言及してきた「1~2月に2回目の朝米首脳会談」目標もまた揺らぎなく見える。

 カギは、米国が要求する非核化と北朝鮮が望む相応措置の順序と水準をどのように合わせるかにある。北朝鮮の立場を代弁する在日本朝鮮人総連合会の機関紙「朝鮮新報」は2日、「米国大統領が時代錯誤的な制裁万能論とその変種である速度調節論から抜け出し、2019年の事業計画を正しく立てるならば、2回目の朝米首脳会談開催の糸口を見つけることができる」と述べた。

 米国は、確実な非核化の行動なしには制裁緩和はないという原則を守っている。トランプ大統領が「北朝鮮の経済的潜在力」に言及したのも、制裁緩和と経済発展のためには、非核化の行動が必要だと圧迫したと見ることができる。米軍縮協会のダリル・キンボール事務総長はハンギョレに「両側が非核化と平和に関して意味ある“行動対行動”措置をより積極的にしなければ進展は難しいだろう」と話した。

 金委員長が「核兵器の生産・試験・伝播をしない」と話したことが交渉の端緒になりうるという分析も出ている。チョ・ソンニョル元国家安保戦略研究院首席研究委員は「全面的核凍結の可能性を示すもの」としながら「ボールは米国に渡った」と話した。ロバート・アインホン元米国務省非拡散・軍縮担当特別補佐官もウォールストリートジャーナルに「核物質の生産凍結と核兵器および核物質の販売禁止への同意が準備されているとの信号でありうる」と話した。

 高官級会談や実務会談などの接触が再開されるかが、今後の段階を決める試験台だ。ジョセフ・ユン元国務省対北朝鮮政策特別代表はハンギョレとの通話で「米国と北朝鮮がまず対話を始め、各自どのような種類の核凍結と検証方法を持っていて、どのような制裁解除を望むのか、具体的に知らなければならない」と話した。彼は「特に米国がどこまで真剣で巧みに対話に出るかが重要だ」と話した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/876701.html韓国語原文入力:2019-01-02 15:37
訳J.S

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