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米中首脳、1日に“貿易談判”…休戦か決戦か

登録:2018-11-29 06:46 修正:2018-11-29 07:33
12月1日、ブエノスアイレスで米中首脳会談 
ホワイトハウス国家経済会議委員長「合意の可能性」に言及しながらも 
「知的財産権の窃取など特定の条件が合わなければ追加関税」 
中国の劉鶴副首相も「一方的なアプローチは解決策にならない」と反発 
 
「追加関税保留後に交渉継続」の妥協案予想される中 
NYT「会談結果は不透明」
昨年11月に中国を訪問したドナルド・トランプ大統領が、習近平主席と共に紫禁城の階段の前で記念写真を撮っている//ハンギョレ新聞社

 米中貿易戦争の行方を決めるトランプ大統領と習近平国家主席の来月1日の首脳会談に、世界の視線が集まっている。談判が近づくほど神経戦が激しさを増しており、結果予測が困難な状況に陥っている。

 ホワイトハウスは27日(現地時間)、両首脳がアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議期間(11月30~12月1日)の1日に晩餐会を開催すると発表した。両首脳がひざを突き合わせるのは、米国が7月に中国商品340億ドル分に対して25%の関税を課し、貿易戦争を開始して以来、初めてのことだ。

 ホワイトハウスのラリー・クドロー国家経済委員会委員長は定例記者会見で、貿易紛争の妥結の可能性を残していると述べた。しかし、中国がそのための条件を満たさなければ、追加関税を課す可能性もあると圧力をかけた。クドロー委員長は「トランプ大統領の観点から見ると、合意が行われる可能性があり、彼はそれに開かれている」と述べた。彼は「1日の晩餐は新しいページを開き、突破口を見出す機会」と付け加えた。しかし、「中国に対し、トランプ大統領は非常に失望している」としたうえで、「公正と互恵の面で、特定の条件が合わなければならない」と述べた。彼は、知的財産権の窃取▽強制的な技術移転▽主な関税および非関税の壁▽補助金の支給問題の解決という米国の要求を重ねて強調した。トランプ大統領は16日、中国が送った交渉案に言及し、「4、5つの大きなものが抜けており、受け入れ難い」と述べた。

 クドロー委員長は「合意に達しなければ、中国商品2000億ドル分に対する関税を現行の10%から1月から25%に引き上げ、残り2670億ドル分に対しても10%または25%の関税を課する」という前日のトランプ大統領の発言を想起させた。また「米国経済は非常に良い状態だが、中国はそうではない」とし、「中国製品に追加関税を課しても、(打撃を受けるのは)米国経済の一部にすぎない」と強調した。

 中国も一方的な譲歩はないという態度だ。劉鶴副首相は同日、ドイツのハンブルクで開かれたカンファレンスで、「保護主義的で一方的なアプローチは解決策を提示できない。むしろ世界経済に不確実性をもたらすだけだろう」と述べたと、ロイター通信が報道した。

 ニューヨーク・タイムズ紙は「貿易戦争の長期化に対する不安感で、米中が新たな関税賦課を数カ月見送り、懸案について議論していく形の合意に至る可能性があると米国の官吏たちは言っている」としながらも、「そうした結果が出るかは不透明だ」と指摘した。香港の「サウスチャイナ・モーニングポスト」は当初、“休戦”するものと見られていたが、トランプ大統領が「2670億ドル分の新たな関税賦課」に触れた後、予測困難になったと報じた。同紙は「トランプ大統領が、中国の譲歩案を把握した状態でこうした発言をしたのか、単なる交渉戦術なのか、それとも今後の行動を宣言したのか、明らかではない」と報道した。

 トランプ大統領は、ブエノスアイレスで文在寅(ムン・ジェイン)大統領や日本の安倍晋三首相、ロシアのプーチン大統領、ドイツのメルケル首相、トルコのエルドアン大統領とも会談する予定だ。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/872181.html韓国語原文入力:2018-11-2820:31
訳H.J

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