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2時間会談後、90分間の昼食会…ポンペオ長官「成功に向かった朝」

登録:2018-10-08 05:41 修正:2018-10-08 07:40
金正恩-ポンペオ会談 
4カ月ぶりの再会で和気あいあいとした雰囲気 
金委員長「両国にとて良い日」  
ポンペオ長官「偉大な訪問」成果を強調  
具体的な会談内容は公開せず
//ハンギョレ新聞社

 「またお会いできて嬉しいです」(マイク・ポンペオ米国務長官)

 「良い話し合いの後に食事もご一緒できるこういう機会があって、とても嬉しいです」(北朝鮮の金正恩国務委員長)

 歴史的な6・12朝米首脳会談から4カ月後の7日、再会したポンペオ長官と金委員長は互いに暖かい挨拶の言葉をかけた。金委員長との会談が実現しなかった7月初旬の3度目の訪朝とは全く異なる友好的な雰囲気だった。“失敗”に終わった3度目の訪朝直後の7月7日、北朝鮮は外務省報道官談話を通じて、米国の非核化要求を「強盗的」だと非難し、朝米は非核化に向けた初期措置(核リストの公開)とこれに対する米国の相応措置(終戦宣言)をめぐり、3カ月近く対峙を続けた。

 ワシントン・ポスト紙は7付で、同日の会談の雰囲気について「ポンペオ長官と金委員長は2時間にわたる会談を終えた後、昼食を共にした」と報じた。二人は平壌の百花園迎賓館の昼食会場に移動し、カメラの前で握手を交わしており、ポンペオ長官が金委員長の肩に手を置く場面もあった。昼食会場でも、金委員長は「両国にとって良い未来を約束する素晴らしい日だった」とし、同日の会談の成果を強調した。ポンペオ長官も「偉大な訪問」や「非常に成功的な朝」などの表現を使い、それに応えた。昼食は約90分間にわたり続いた。

マイク・ポンペオ米国務長官が7日、4度目の訪朝で北朝鮮の金正恩国務委員長と面会した。ポンペオ長官は7月初旬の3度目の訪朝の際には金委員長に会えなかった。それ以降、朝米の間で2カ月にわたる膠着状態が続いた=マイク・ポンペオ長官のツイッターよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 8月末にいったん取りやめになる紆余曲折の末に行われたポンペオ長官の4度目の訪朝は、非核化に向けた北朝鮮の初期処置と米国の相応措置の間の「ビッグディール」の成否を分ける重大な分岐点に挙げられてきた。また、今回の訪朝で2回目の朝米首脳会談の日時と場所が決められるかにも関心が集まった。しかし、ポンペオ長官のかばんに何が入っているかについては確認されていない。

 ポンペオ長官は東アジアの歴訪に向け、5日に米国を出発した後、専用機の中で「我々は(到達すべき)最終状態を知っている。それは(6・12)シンガポール朝米首脳会談で4つの要素として提示された」と述べた。朝米は当時、共同宣言を通じて、新たな朝米関係の樹立▽朝鮮半島の恒久的かつ安定的な平和体制▽朝鮮半島の完全な非核化の志向▽戦争捕虜・行方不明者の遺骨の体発掘・送還などの内容を確認した。ポンペオ長官はさらに、「しかし、(問題は)互いがどうやってそこに近づこうとするのか、我々がいかに(両首脳が交わした)約束を実現するか」だとし、非核化という目的を達成するための“方法論”をめぐり、朝米の間に意見の相違があることを示唆した。これまでは、米国が北朝鮮の非核化の意志に深い疑念を抱いていたが、今は非核化の“方法論”という技術的レベルの問題へと、対立の性格が変わったのだ。これは約70年にわたり敵対して朝米が成し遂げたかなりの“進展”と言える。

 米国のマスコミも、朝米間の膠着の中核にあるのは、非核化に近づくためのアプローチにおける「根本的な違い」だと指摘した。米国は非核化のため、北朝鮮が核・ミサイル施設を申告しなければならないという立場だが、南北はこれは現時点では「非現実的な目標」だとし、米国が北朝鮮の非核化措置に見合う「段階的な相応処置」を取るべきだと主張している。ポンペオ長官の今回の訪朝で朝米間の隔たりが完全に埋められたわけではないものの、2回目の首脳会談を決心できるほど“相互理解”を深まるなど、相当な進展があったものとみられる。今回の訪朝に同行したある国務省当局者は、ロイター通信に「前回の会談よりはよかった」としながらも、朝米の非核化の交渉は「長い道のり(long haul)になるだろう」と話した。

 また、もう一つの関心事は2回目の朝米首脳会談の時期と場所を確定する問題だった。ポンペオ長官は5日「(今回の会談で)、次回の首脳会談を準備するつもりだ」としながらも、「複雑なスケジュールと実行計画などの問題」により、「(2回目の首脳会談の日時と場所を)おそらく発表できないだろう」と線を引いた。ヘザー・ナウアート米国務省報道官も、米メディアに「ポンペオ長官は今回の会談の成果をマスコミに知らせる前に、トランプ大統領に会談結果を報告することを望んでいる」と述べた。結局、4度目の訪朝の結果はポンペオ長官が8日、中国訪問を終えて帰国した後に公開されるものとみられる。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員、キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/864811.html韓国語原文入力:2018-10-07 22:21
訳H.J

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