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「北朝鮮、30代日本人男性を南浦で抑留中…スパイ容疑の可能性」

登録:2018-08-12 21:45 修正:2018-08-13 07:17
朝日新聞など日本のマスコミが報道 
「南浦は海軍造船所のある軍港 
スパイ容疑で逮捕された可能性」
北朝鮮の南浦港=資料写真//ハンギョレ新聞社

 30代の日本人男性が、平安南道の南浦(ナムポ)で北朝鮮当局に抑留中だと報道された。

 朝日新聞など日本のマスコミは12日、複数の政府当局者の話を引用して、今月北朝鮮当局が30代の日本人男性を平安南道の南浦で捕らえ、現在も抑留中だと報じた。この男性は「第3国の旅行会社」が企画した旅行商品を通じて北朝鮮に入国したという。日本人は特別な許可を得ずに北朝鮮を訪問できるが、日本政府は北朝鮮と日本の関係悪化などを理由に、できるだけ訪問しないことを要請(日本では“渡航自粛”と表現)している。日本当局は、この男性が拘束された経緯などについて北朝鮮当局に説明を要請したと伝えられた。

 朝日新聞は「この男性が拘束された南浦は、海軍の造船所がある軍港として知られていて、(写真を撮る)スパイ容疑で捕らえられた可能性がある」と伝えた。日本政府の関係者は「北朝鮮がどのような経緯で、また、何の容疑で拘束しているのか説明を要求する必要がある」と述べた。一部のメディアは、この男性が以前にも北朝鮮を訪問したことがあると伝えた。

 東京新聞は、日本政府が「北京大使館ルート」で釈放を要求していると伝えた。リ・ヨンホ北朝鮮外相は、シンガポールとイランの訪問を終えて11日に帰国するために北京空港に姿を現わしたが、この男性を拘束した理由などを尋ねる質問には一切答えなかった。日本のマスコミは、1999年12月に北朝鮮を訪問している間に「スパイ容疑」で拘束され、2年2カ月間抑留された杉嶋岑・元日本経済新聞記者の例をあげて、事態の長期化を憂慮している。

 北朝鮮と日本の関係は、日本人拉致問題解決のために北朝鮮と日本が2014年5月に合意した「ストックホルム合意」が破棄されてから4年以上にわたり冷却状態が続いている。しかし朝米首脳会談以後、日本当局者が北朝鮮と関係改善の必要性に言及してきており、安倍晋三首相も6日の記者会見で「最後には私が直接金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会って新しい関係を構築しなければならない」と明らかにした。これに対し、北朝鮮のメディアは拉致問題の解決を優先視する日本の態度を猛非難する報道を流している。東京新聞は、今回のことが「金委員長との首脳会談を目標にしている安倍首相の戦略に影響を与えかねない」と指摘した。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/857222.html韓国語原文入力:2018-08-12 17:00
訳J.S

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