登録 : 2017.10.16 04:23 修正 : 2017.10.16 07:12

米国、イラン核協定の認定を撤回 
北朝鮮に核保有の動機強め 
交渉復帰の可能性さらに低くなる見込み 
対北朝鮮制裁への中ロの協力にも暗雲 
 
トランプ大統領「北朝鮮と交渉して何か変わるなら 
開かれている…交渉以外のものも準備できている」

ドナルド・トランプ米大統領が今月14日、リンゼイ・グレアム共和党上院議員とのゴルフ会合に先立ち、ホワイトハウスの「ファースト・レディー庭園」に立っている=ワシントン/EPA聯合ニュース
 ドナルド・トランプ米大統領が13日(現地時間)、イラン核協定(JCPOA・包括的共同行動計画)の認定を撤回し、破棄するかどうかは議会にボールを渡した。今後の北朝鮮の核問題と交渉に及ぼす影響や示唆点が少なくない。

 まず、北朝鮮や国際社会に「米国は信頼できない交渉相手」という悪いシグナルを送ることは明らかだ。国際社会と締結した多者間の核協定も誰が米国大統領に当選するかによって揺さぶられる姿を見て、北朝鮮が真剣に交渉に臨むことは難しいからだ。

 欧州のシンクタンク「カーネギー・ヨーロッパ」の分析家、ステファノ・ステファニーニ氏は14日、ワシントンポスト紙に「(トランプ大統領のイラン核協定の認定撤回は)北朝鮮が『私たちが歩んできた道が正しかった』と正当化できる根拠になる」と批判した。北朝鮮が核保有国になろうとする内的動力をさらに拡大し、交渉のテーブルに復帰しようとする動機をさらに弱めたということだ。

 中国など国際社会の対北朝鮮政策協力を引き出すのがさらに難しくなる恐れもある。ワシントンのシンクタンク「韓米経済研究所」のトロイ・スタンガロン上席研究員は、今月7日、米外交専門誌「ディプロマット」への寄稿文で、「中国であれ、ロシアであれ、対北朝鮮制裁の増加や維持のために協力する動機がほとんどないものと見られる」と指摘した。北朝鮮との交渉が妥結されても、新しい米国行政府がこれを守らない可能性があると判断すれば、中国などが損害を被ってまで制裁に積極的に賛同するのは難しいということだ。

 トランプ政権の任期内に紆余曲折の末、北朝鮮と交渉の場で向かい合っても、朝米が折衷点を探すのはさらに困難を極めることになった。北朝鮮は米国から交渉を破棄しないという担保を多く勝ち取ろうとする一方、米国は「イラン式協定」という国内の批判を避けるために、より厳しい条件を協定文に盛り込もうとする可能性が高いからだ。
イランのハサン・ロウハーニー大統領が13日、現地のテレビ放送演説で、ドナルド・トランプ米大統領による核協定の認定破棄について、「イラン人に対し、前例のない敵対感を示したもの」と批判する立場を明らかにしている=テヘラン/AFP聯合ニュース

 トランプ大統領が13日の演説で、「イランが北朝鮮と取引していると信じる人が多い。徹底的な分析をするよう情報機関に指示する」として、イランと北朝鮮を連携させた点も、今後の交渉で問題になり得る。トランプ大統領は、イラン核協定関連の演説直前に開かれた保守団体行事で、「イランから北朝鮮に至るまで不良国家らに立ち向かっている」とし、「抑圧的な政権に対する制裁を解除しない」と主張した。

 にもかかわらず、「予測不可能な」トランプ大統領が一貫してバラク・オバマ前大統領と差別化される動きを見せているのは、逆説的に北朝鮮核問題の解決に向けた動力として作用する可能性もある。トランプ大統領は、オバマ前大統領が解決できなかった北朝鮮の核問題を自分が解決すると豪語しているからだ。

 これと関連し、トランプ大統領はイラン核協定関連の演説後、次の日程の場所に移動する際、記者団に「(北朝鮮と)交渉をして何か起こるなら、私はいつもそれに開かれている」とし、「交渉以外のものについても準備ができている。私を信じてほしい」と話した。ただし、北朝鮮の核問題を解決する過程で武力誇示や力に基づいた圧力だけが続けば、朝鮮半島で偶発的衝突が起きる可能性が高まる恐れがある。

 トランプ大統領が米国など西欧6カ国が結んだイラン核協定を簡単に破棄できなかったのは、多国間が参加したり保証する米朝間協定が持続性を少しでも保つ手段になり得ることを示している。これはブッシュ大統領が米朝枠組み合意を覆したこととは対比を成す。実際、今回のトランプ大統領のイラン核協定関連決定を控え、欧州各国は米議会に直接ロビーを行った。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-10-15 22:00
http://www.hani.co.kr/arti/international/america/814558.html 訳H.J(2011字)
関連記事
  • 오피니언

multimedia

  • most viewed articles
    • hotissue