北朝鮮のミサイルと中国の浮上を名分に自衛隊の戦力強化を図る日本が、陸海空自衛隊の統合運用にも拍車をかけることにした。
毎日新聞は日本政府が来年の自衛隊統合運用の中期目標を入れた「統合運用計画」を作成することにしたと、匿名の政府関係者を引用して7日報道した。日本政府は最近、自衛隊の戦力強化策の一つとして、陸海空自衛隊統合運用計画を毎年立てていた。だが、中期的統合運用計画を別途に立てたことはなかった。しかし、来年には10年程度を見通す「防衛計画大綱」(防衛大綱)と5年程度の周期で具体的装備導入を定める「中期防衛力整備計画」を立て、自衛隊統合運用の中期計画も共に具体化する予定だ。防衛大綱は2013年に作成され、まだ改める時期ではないが、安倍晋三首相は6日、北朝鮮のミサイル脅威などを理由に日程を繰り上げて来年防衛大綱を見直すと明らかにした。安倍首相は再検討課題として北朝鮮のミサイル防御と中国の脅威を念頭に置いた島しょ地域防衛計画を上げた。また、宇宙とサイバー分野も防衛体制の検討分野として取り上げた。
日本政府が来年作成する自衛隊の中期統合運用計画には大きく3つの内容が含まれる予定だと毎日新聞は伝えた。まず、陸上自衛隊の地域部隊である5つの方面隊を管轄する「陸上総監」創設の内容が入るものとみられる。陸海空自衛隊を指揮する統合幕僚長は今まで韓国の海軍や空軍の作戦司令部と類似した海上自衛隊「自衛艦隊」、航空自衛隊「航空総隊」に直接命令を下したが、陸上自衛隊にはこのような組織がなかった。二つ目は中国と領土紛争が起きている尖閣諸島(中国名・釣魚島)防御を念頭に置き、陸上自衛隊の傘下に日本版海兵隊の「水陸機動団」を創設する内容だ。三つ目は北朝鮮のミサイルに対する防御を念頭に置いたイージス・アショア(イージス艦ミサイル防衛システムを陸上に配置する形式)の導入を検討する。
一方、来年米国ハワイで開かれる環太平洋合同演習(リムパック)に合わせて日米が陸上自衛隊の地対艦ミサイル(SSM)を使用した合同演習を最初に実施し、ここに海上自衛隊の哨戒機P-1が投入されると産経新聞が7日伝えた。アメリカは南シナ海における中国艦隊との摩擦に備えて日本の陸上自衛隊の地対艦ミサイル装備の運用要領を習得しようとしていると同紙は伝えた。海上哨戒機は地対艦ミサイル部隊に敵の艦艇の位置資料を送る役割をしている。