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県民大会報じる沖縄と本土のメディアに大きな温度差

登録:2016-06-20 21:59 修正:2016-06-21 06:44
沖縄人が要求するのは「自己決定権」
19日午後、6万5000人の沖縄県民が那覇・奥武山公園で開かれた県民大会に参加した。米海兵隊出身軍属に殺害された女性を追慕する集会で、海兵隊の撤収などが訴えられた=沖縄/AP・連合ニュース

 6万5000人余の沖縄県民が集まり「沖縄駐留米海兵隊の撤収」を要求した19日、「県民大会」の取材を終え20日朝に那覇空港へ向かった。日本のメディアは前日の集会をどう扱ったのかが気になり、ローカル紙の琉球新報と全国紙の日本経済新聞を比較してみた。その差は大きかった。

 琉球新報の紙面は泣いていた。「怒り、悲しみ限界」という大きなタイトルをつけ、前日の集会を8面にわたり扱った。翁長雄志・沖縄県知事は日米駐屯軍地位協定(SOFA)の根本的改正、米海兵隊撤収のための「不退転の決意」を明らかにし、集会に参加した多くの市民の声を伝えた。

 一方、日経は2面で「(日本政府が地位協定を)改正しない方式の解決策を見出している」というニュースを無味乾燥に扱った。「ウチナンチュ」(沖縄語で沖縄人という意味)にとっては人間の尊厳がかかった重大な問題が、「ヤマトンチュ」(本土人)にとっては適切な解決策を見出していくべき種々の課題の一つであった。

 「与那国(日本最西端の島)が中国に占領されれば、日本が本心から中国と戦争するでしょうか?」。17日、沖縄で会ったフリージャーナリストの屋良朝博氏が突然質問を投じた。返事に迷っていると、彼は「おそらく切るでしょう(放棄するという意)。昔からそうでした」と話した。

 20万人が犠牲になった沖縄戦は、日本が連合軍に「天皇制」を保証させるために一戦を辞さずに発生した悲劇だ。日本国土の0.6%に過ぎない沖縄に、74.4%もの在日米軍が集中しているのも、当初本土にあった米軍基地が反対運動に押されて沖縄に追い出されたためだ。東京大の高橋哲哉教授が言うように、日本には沖縄に犠牲を強要してきたある悲劇的な構造が存在する。結局、沖縄人は「海兵隊撤収」というスローガンを通じて自己の運命と人生を自ら決めることができる、「自己決定権をくれ」と要求したのではないだろうか。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/748953.html 韓国語原文入力:2016-06-20 17:34
訳J.S(1137字)

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