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日本で改めて注目される“セウォル号”

登録:2014-09-26 20:35 修正:2014-09-27 07:46
写真 『フジテレビ』画面キャプチャー

フジTV、沈没事故再現映像
照会が数十万件に達するなど波紋
韓国ネチズン「怒り・羞恥を禁じ得ない」

「取材してくださりありがとうございます。今回の取材を通じて、今回の事故が誰の過ちによるものかを知ってもらいたいと思います」(セウォル号事故生存高校生)

 日本のある民営テレビ局が最近放映した“セウォル号”特集の放送が、日本だけでなく韓国社会にも少なからぬ波紋を起こしている。 その背景には、294人の大切な命を奪い取ったセウォル号事故が起きてすでに5か月を越えたのに、まともな真相究明作業を始められずにいる現実に対する深い絶望感がある。

 話題の番組は“産経”系列の放送局『フジテレビ』で毎週日曜午後10時から放送する「Mr.サンデー」だった。 この放送は今月21日の特集放送「セウォル号沈没の真実SP」(写真)で、惨事の現場を生々しく見せる11種の船内映像、275枚の写真、そして関係者72人の証言を基に今回の事故を再構成した。

 船が 傾いた当時の船内状況を生存高校生3人の証言を中心に緻密に再現し、事故直後に檀園高校の生徒を含む乗客たちが感じた恐怖と絶望感が生々しく伝えられる。 放送を見た韓日両国のネットユーザーたちはユーチューブ等を通して「怒りと羞恥を禁じ得ない」(韓国) 、「日本も(福島原子力発電所事故など)自国の事故を忘れてはならない」(日本)等の反応を示している。

 進行を務めた宮根誠司氏(51)がスタジオのパネルたちに投げかけた質問は、韓国人の胸にあいくちのように刺さる。

「簡単に294人が亡くなったと言うが、その一人一人に夢があって、人生があって、家族がいると考えれば心がさらに痛む」

「(高校生たちが)勇気をふるって取材に応じたのは、韓国で真実が明らかにならないためだ」

「真実が確認されれば、自分の立場が危うくなる政治家がいるからではないかとまで思う」

 パネラーとして出演したジャーナリストの竹田圭吾氏は、「(今回の事故で明らかになった韓国社会の腐敗などの問題を)朴槿恵(パク・クネ)大統領が残った任期を全て使って解決しないならば、再びこのような事故が発生してもおかしくない」と話した。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/657026.html 韓国語原文入力:2014/09/26 19:41
訳J.S(1074字)

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