韓国が2015年末に予定されていた戦時作戦統制権(戦作権)転換日程を再延期してほしいと要求していることに対して、米国国防部と議会の一角で失望感と嫌気を感じていると<ワシントン ポスト>が30日(現地時間)伝えた。
この新聞は「米国は最近数年間、韓国軍に戦作権の委譲を説得しようと試みてきた。 しかし韓国の前・現職政府は繰り返し委譲の延期を要請した」として「これは韓国軍が米軍の指導力なしに作戦を遂行できるかという疑問を増幅させている」と報道した。 新聞は更に「韓国政府の官吏たちが今夏から戦作権転換延期のための公論化に乗り出しているが、米国の官吏たちはこれに同意していない」として「一部の官吏らは韓国が自身の国防に責任を負いたがらないことに対して不満を表出している」と付け加えた。
この新聞は上院軍事委員会委員長であるカール レビン(民主党)議員の話を引用して、一部の議員が韓国の態度に嫌気を感じていると伝えた。 レビン議員は7月30日、コティス・スカパロティ駐韓米軍司令官指名者に対する承認聴聞会で「戦争が起きた時、韓国の国防に責任を負わなければならない最も主要な責任は韓国にあるとみることが重要だ」として「韓国は主権国家だ。 主権国家は戦時には自らの国防に責任を負わなければならない」と話した。
ただし、この新聞はオバマ行政府の官僚が戦作権転換が米国の領域内安保公約が弱まる信号として映る可能性を警戒していると報道した。 新聞は「国防部は韓国駐屯軍(駐韓米軍)の規模を縮小する計画を持っていないと話した」と伝えた。
ワシントンのこのような雰囲気は、韓国が戦作権転換を再延期するには米国主導のミサイル防御(MD)網参加などの高価な代価を払う可能性が高まるという点を示している。 このような点で米国国防部首脳部が最近公開の席上で相次いでミサイル防御と韓・米・日 軍事協力などを強調している点に注目する必要がある。
チャック ヘーゲル米国国防長官は去る29日、随行記者団とのインタビューで、今後2~3年間に韓国軍が備えることを願う力量に関する質問に対して 「ミサイル防御は明確にとても大きな部分」と露骨に話した。 彼は30日には朴槿恵大統領を表敬訪問した席で 「米国が韓・米・日の安保協力に付与している重要性を強調した」と米国国防部が明らかにした。
マーティン デンプシー米国合同参謀議長も30日ソウルで開かれた第38次韓-米軍事委員会(MCM)会議の直後、随行記者団とのインタビューで「北韓弾道ミサイルが韓半島はもちろん領域内安保を威嚇している」として 「‘共同統合ミサイル防御体系(JIMDS)’がさらに重要になっている」と話したと米国国防部が伝えた。
ニューヨーク/パク・ヒョン特派員 hyun21@hani.co.kr