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中国の前に立てば小さくなって‘謝罪’

登録:2013-04-02 21:05 修正:2013-04-03 09:45
官営メディア・消費者不満‘猛爆’
アップル、半月ぶりに降参 サービス拡大
世界2位市場 気にせざるを得ない
昨年4分期 売上全体の13%
"アップル牽制、自国業者保護" 分析も
ティム・クック アップル最高経営者(CEO)が中国の消費者にアフターサービス政策と関連して謝罪声明を発表した2日、市民が中国上海のアップル広告看板前を歩いている。 上海/APニューシス

アップルが中国の全方向的な‘アップル叩き’に降参した。

 ティム・クック アップル最高経営者(CEO)は1日、中国アップルのホームページに‘尊敬する中国の消費者に送る手紙’を上げ、中国の消費者に謝った。

 ティム・クックは中国語で発表した文で「去る2週間、中国の顧客から保証と修理などサービスに関する多くの意見をいただき、綿密に検討した」として「疎通不足のせいでアップルが傲慢であるとか、消費者の不満に応えないという批判を招いた。 消費者の誤解を招き、心配をかけたことに対し心より謝る」と明らかにした。 アップルは不満が提起された保証期間を延長し、iPhone4とiPhone4Sなどを購入して15日以内に問題が生ずれば払い戻ししたり新しい製品に交換することにした。

 アップルの異例的に迅速な謝罪は、米国に次ぎ2番目に大きな市場である中国の反感を買っては困るという判断から出たと<ニューヨーク タイムズ>などは伝えた。 アップルは昨年、中国で200億ドルの収益を上げた。 昨年4分期、アップルの総売上に対して中国での売上が13%を占め、前年度同期に比べて4%増えた。 今年はじめに中国を訪問したティム・クックは 「中国がアップルの最大市場になるようにする」と明らかにした経緯がある。

 中国共産党機関紙<人民日報>の姉妹紙である<環球時報>は2日 "一部ネチズンはアップルの謝罪がエイプリフールである4月1日に出てきたため、真意を疑っているが、そんなはずはない" とし "アップルの謝罪は中国で歓迎されるに足る望ましいこと" と気勢を上げた。

 中国の‘アップル叩き’は先月15日、官営<中国中央テレビ>(CCTV)が火ぶたを切って始まった。 この放送は消費者の日(3月15日)に合わせて 「アップルが他国では保証期間を2年としているのに、中国では1年に制限し差別している」として‘今年の悪質企業’に選定した。 アップル側は "最高のサービスを提供している" として反論し、報道機関と消費者団体、政府機関などが蜂の群れのように乗り出し非難を浴びせた。 <人民日報>は数回にわたり記事と社説を通じて "アップルの傍若無人を正そう" と主張した。 中国国家空想行政管理総局は‘アップルが優位な地位を利用した販売契約を通じて、消費者の権利を侵害している行為に対する集中取り締まりに着手する’と発表した。 中国消費者協会も 「心より謝り、誤りをただしなさい」と要求した。 バラク・オバマ米国行政府が中国のハッキング疑惑を相次いで提起したことと相まって、中国社会のこのような動きはより一層激化した。

 中国の大々的な‘アップル叩き’が新種の保護貿易措置だという指摘もある。 アンナ ハン サンタクララ大学教授は<ニューヨーク タイムズ>に "かつて中国官営メディアは主に食品、医薬品の安全問題を指摘して関連西側企業らを批判したが、今回は比較的問題が小さいアップルのアフターサービス問題を問題視した" として "アップルを牽制し、中国情報通信業者を保護して競争力を引き上げようとする意図が込められているようだ" と指摘した。 スマートフォン市場を巡ってアップルと競争している中国三星(サムスン)のある関係者は 「今回の事態はアップルだけに該当する状況ではなさそうだ」として「外国企業に対する牽制が強まる可能性がある」と話した。

 米国政府が中国情報通信企業との取引を制限し、中国政府が報復措置を取ったのではないかという解説も出ている。 米下院情報委員会は、今年初めに中国最大IT企業である華為などが米国の情報を引き出す恐れがあるとし、取引中断を促す報告書を採択した経緯がある。

北京/ソン・ヨンチョル特派員 sychee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/580965.html 韓国語原文入力:2013/04/02 20:30
訳J.S(1862字)

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