[焦点] 巨額‘移籍料’を受け取り総合編成チャンネルへ行く地上波スターPDたち…無理な初期競争に埋没した総編(総合編成)の公益約束は守られるのか(1980字)
※本記事のタイトルは、総編は韓国語の発音では終編と同じになることに由来しています。(訳注)
□ナム・ウンジュ
総合編成チャンネル(総編)の開局を控え、地上波放送会社の芸能街がざわついている。4月20日、文化放送の看板芸能番組である<黄金漁場>を演出してきたヨ・ウニョクPDが辞表を出し<中央日報>が大株主として参加しているjTBCへの移籍を公式化した。この間、うわさだけが飛び交っていた文化放送スター芸能PDの総合編成への移籍が水面上に上がってきた。 その上、ヨ・ウニョクPDに続き 芸能局のイム・ジョンアPDもjTBCから招聘提案を受け移籍する可能性が高いという話が出てきて文化放送側をより一層緊張させている。
責任PD, 契約金15億ウォン提案
イム・ジョンアPDは‘godの育児日記’、‘アジア、アジア’、<偉大な誕生>等を成功に導いたPDだ。文化放送芸能局のある新参PDは「ヨ・ウニョクPDが交渉などで能力を見せたとすれば、イム・ジョンアPDはプログラム企画と編集に卓越しており信望が厚い」とし「イムPDの移籍が現実化すれば製作力量に打撃を受けるだけでなく後輩PDたちの動揺が大きいだろう」と話した。文化放送<ノンストップ> <ハイキック> 1・2シリーズなど看板シチュエーションコメディを企画した文化放送クォン・イクジュンPDが最近ケーブル チャネル社であるCJ E&M中国支社に移った後であり、より一層憂慮が深い。
韓国放送も対岸の火事見物ではない。映画とドラマ<オールドミス ダイアリー>を作ったキム・ソギュンPDはすでに辞表が受理されており、<ハッピーサンデー> <ユン・トヒョンのラブレター> <ミュージックバンク>を作ったキム・シギュPDはまもなく辞表を出しjTBC行に合流すると発表された。‘不朽の名曲’<夜行性>等を演出したチョ・スンウクPDも移籍の可能性が高いと伝えられている。韓国放送教養局のあるPDは「芸能局PD 6~7人が追加で合流すると理解している」と伝えた。文化放送が芸能局製作力量を支えてきた数人のスターPDらの移籍説におどおどしているとすれば、韓国放送は22~24期芸能製作局の中枢に位置するPDらの大挙移籍説に沈痛な様相だ。
←左側からヨ・ウニョクPD,クォン・イクジュンPD,キム・ソギュンPD.
芸能番組PDが移籍提案に揺れる理由は何だろうか。両放送会社の労組関係者たちは口をそろえて「李明博政府になり放送会社の雰囲気が凍りついた。現場PDたちも社内議論の道が詰まっていて、会社に対する自負心が消えたという愚痴をやりとりしている」と伝える。芸能局のあるPDは「社長たちは本業以外のことにばかり関心を示しており、信望を得たPDが席を占められない状態で会社が維持できるのかという不安感が大きくなった」と付け加える。
地上波芸能局PDらに移籍提案が押し寄せたのは昨年冬からだ。tvNとMnetチャンネルなどを保有するCJ E&Mが先に出た。この時<ギャグコンサート>の、キム・ソクヒョンPDが席を移すこともした。jTBCは契約金と数字面ではるかに攻撃的だ。CJ E&MでPDらに契約金として提案した金額は8億ウォン程度であった。jTBCは現場で走るPDらには10億~12億ウォン、責任PDには15億ウォンを提案したと伝えられた。
収益補填政策がさらに問題
現時点で名簿に上がった芸能PDらを全て迎え入れるならばjTBCが契約金として支払わなければならない金額は150億ウォンを越すものと予測される。公共メディア研究所の報告書によれば、<中央日報>が総合編成事業計画書で明らかにした資本金4220億ウォンから芸能PDらを連れてくるお金だけでも少なくない比重を占める。放送人材の養成に5年間で100億ウォンを投資するといったが、スカウト費用が人材養成費用の数倍を越えるわけだ。娯楽物を31.5%で編成するものの、公益的芸能に注力するという約束が守られるのか憂慮も大きい。公共メディア研究所 ト・ヒョンネ研究員は 「無理な初期競争で総合編成が危機を迎える可能性が高くなれば、広告収益を補填するために特典政策が出てくるほかはないということがさらに大きな問題」と指摘した。
ナム・ウンジュ記者 mifoco@hani.co.kr
原文: http://h21.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/29468.html 訳J.S