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[ハンギョレ21 2009.12.25第791号]2009 韓国社会を輝かせた今年の判決

■イ・スニョク

<ハンギョレ21>が昨年に続き韓国社会を明るくした‘今年の判決’を選んだ。今回は‘最高の判決’を含め7ヶ部門で12ヶの判決が選ばれた。
2009年は私たちの社会の分裂と対立がより一層激しくなっただけに、各種紛争において最終判断を下す司法府の役割がいつにも増して注目された一年だった。そのような真剣な注目の下で調べた今年の司法府の判決は‘司法府まで…’という失望と‘それでも司法府が…’という安堵を‘49対51’の割合で呼び起こしたとのことが審査委員会の全般的な雰囲気だった。<ハンギョレ21>が二番目に準備した‘今年の判決’企画が勇気ある裁判官に送る小さな社会的激励になり‘安堵の判決’が占める比重を51からさらに広めることに少しでも寄与すればと願う。

今年も学界と法曹界,市民社会を包括する審査委員会を設けた。審査委員長はキム・ドンゴン法務法人 正しい代表弁護士(前ソウル高裁所長)が引き受けた。クム・デソプ弁護士(法務法人 地平知性),キム・ナムグン弁護士(参加連帯民生希望本部長),キム・ジン弁護士(法務法人 イアン),オ・チャンイク人権連帯事務局長,チェ・カンウク弁護士(民主社会のための弁護士会司法委員長)が昨年に続き審査委員として参加し、最近まで韓国憲法学会長を務めたキム・スンファン全北大法大教授,<大韓弁協新聞>に長く判例解説を連載してきたキム・ヨンジン弁護士(法務法人 イルソン),キム・ジェワン高麗大法大教授(民法),パク・ジュヒョン弁護士(市民経済社会研究所長)が新たに審査委員として参加した。

選ばれた判決は以下の通り。

<最高の判決>

夜間屋外集会参加者に無罪宣告したソウル中央地裁判決

<集会・表現の自由部門>

‘ミネルバ’に無罪宣告したソウル中央地裁判決

三歩一拜行進は合法的な示威方式という大法院判決

<国家訴訟部門>

米国産牛肉の検疫不合格理由別に作業場を公開せよとのソウル行政裁判決

兵士の自殺理由を虚偽をもって知らせた場合、国家は消滅時効が尽きたとしても責任を負わねばならないというソウル高裁判決

<女性・家族部門>

婚姻憑藉姦淫罪違憲決定

<労働部門>

‘コルテック’労働者解雇は不当だとし経営上の必要による解雇基準を厳格に明らかにした仁川地方裁判所判決

<刑事司法部門>

押収捜索令状執行の具体的基準を提示した大法院判決

<経済正義部門>

組合員負担金の具体的算定基準を提示しなかった再開発組合設立同意は無効というソウル高裁判決

市場金利引き下げの時も既存貸出金利を維持した銀行の不公正行為に責任を問うたソウル高裁判決

<生活の中の権利部門>

‘10大重過失’以外の交通事故加害者に刑事責任を負わせなくした交通事故処理特例法条項の違憲決定

出入り制限が要請された賭博中毒者を出入りさせた江原ランドに損害賠償責任を問うたソウル東部地方裁判所判決

イ・スニョク記者hyuk@hani.co.kr

原文: http://h21.hani.co.kr/arti/cover/cover_general/26368.html 訳J.S