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ドル解き放った当局…‘実弾’足りず積極介入に限界

原文入力:2009-03-03午後07:59:29
ユン・ジュンヒョン “外国為替市場を毅然と見守っている”
放置すれば当局の為替レート安定能力への疑問拡散憂慮
防御的介入に終わるもよう…世界金融市場の安定期待

チョン・ナムグ記者

←外換銀行外貨出納係職員が3日午後、ソウル,乙支路本店外国為替窓口で米国ドル貨幣を数えている。 AP連合

米国とヨーロッパ証券市場の主要株価指数が4~5%暴落した後、3日開かれたソウル金融市場は‘ウォン-ドル為替レート1600ウォン突破,KOSPI指数1000崩壊’という不安感でぎっしり埋まった。実際にウォン-ドル為替レートは19.7ウォン暴騰し1590ウォンで取り引きを始めKOSPII指数は993.85で場を開いた。しかし時間が流れるにつれ指標は改善された。場の終わりには為替レートは前日よりむしろ17.9ウォン下がった1552.4ウォンで取り引きを終え、KOSPI指数は6.76上がった。外国為替当局の市場介入が為替レートを下げ投資心理を全般的に安定させた効果が大きかった。

外国為替当局は開場当初からドルを解き放った。為替レートが1600ウォン台に上がるのを放置した場合、当局の為替レート安定意志や能力に対する疑問が急激に拡散することを憂慮したものと見られる。ユン・ジュンヒョン企画財政部長官は「経済の流れは一方向にだけ持続しない。外国為替市場を毅然と見守っている」として市場に信号を送り外国為替ディーラーらはこの発言に当局の強い意志が込められていると解釈した。

この日当局は2日と似た水準の7億ドル内外の売り介入をしたと分かった。規模はそんなに大きくなかったものの市場条件がとても良かった。ナスダック先物指数は朝から上がる兆しを継続したし、前日有価証券市場では4117億ウォン分を純売渡した外国人らの株式売り傾向も弱かった。世界金融不安で強気を見せたドルがこの日アジア市場でユーロと英国のポンド,日本円に比べて,劣勢を見せたことも当局の介入効果を大きくした。

市場参加者らは当局がドル当り1600ウォン線は防御すると見通す。キム・トゥヒョン外換銀行次長は「域外でドル売り傾向が出てきたことはシティーグループ国有化とかAIG救済金融という材料がすでに市場に大部分反映されたという信号だと解釈される」と話した。しばらくは当局の防御が統轄余地があるということだ。だがしばらく一息ついた後、世界金融市場の不安が拡散する場合、国内金融市場も影響を受けるほかはない。

我が国で外国人の投資資金回収が続く状況で当局が為替レートを防御しようと外国為替保有額をひたすら減らすことは難しい。韓-米通貨スワップ資金300億ドルからは163.5億ドルをすでに使った。日本との通貨交換契約により200億ドルを使うことができるが、この資金まで引き込んで使うのは市場心理をむしろ不安にしかねない。

外国為替当局はヨーロッパ中央銀行(ECB)と通貨交換取り引きを開いたり、米国との通貨交換規模を拡大して防御膜を拡充することに期待をかけているものの実現の可能性は大きくない。4月2日ロンドンで開かれる主要20ヶ国(G20)首脳会議で金融安定のための画期的な合意がなされる可能性もまだ低い。為替レートの追加急上昇の兆しに防御的な介入をしながら世界金融市場が安定する時まで最大限時間を稼ぐしかない局面が続いている。

チョン・ナムグ記者jeje@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/342003.html

原文: 訳J.S