原文入力:2009-03-02午後07:41:11
為替レート1600ウォン台肉迫,なぜ?
シティー韓国法人 撤収説など 国内外 超大型悪材料
専門家たち “第2の外国為替危機”…展望さえ ‘躊躇’
チョン・ナムギ記者
←ウォン-ドル為替レート推移
ウォン-ドル為替レートが1600ウォンに肉迫し‘第2次金融危機’が本格化する兆しが現れている。噴きあがる為替レートは折れる兆しを見せずKOSPI指数は1000線崩壊を目前にしている。経済専門家たちの間で1997年外国為替危機と全く同じだという話が流れ出ている。
■為替レート なぜこんなに上がるのか
2日ウォン-ドル為替レートが1570.3ウォンで締め切られたが、大部分の外国為替専門家たちは1600ウォン台進入を既定事実化している。東ヨーロッパの債務不履行(デフォルト)危機,米国超大型金融会社らの追加不良可能性,株価急落にともなう外国人投資資金流出危険など超大型悪材料らが散在しているためだ。重要なことはそのような危機がまだ真っ最中の‘進行形’という事実だ。過去の悪夢を記憶する人々は第2の外国為替危機や第2次金融危機を思い出すほかはない状況だ。
最も憂慮されるのは為替レートの動きだ。特に外国人たちは昨年末基準で1939億ドルに達する莫大な流動外債(1年以内に償還期日が巡ってくる債権)に対して不安感を持っている。オ・ソクテ シティ銀行エコノミストは「国内金融市場のバロメーターは為替レート」としながら「外国為替保有額(2017億ドル)に肉迫する流動外債が韓国市場を不安に見る最も大きい理由」と話した。
この内、590億ドルを占める造船業者の船舶輸出前受金に対する不安感も大きくなっている。正常に貸金を回収できるならば償還負担のない外債だが、船主らが発注を取り消す場合それによる衝撃は途方もないものになると見られる。
株式市場の外国人投資資金もまた潜在的不安要因だ。先月10日から2日までの営業日数で半月間に外国人が純売却した株式規模は計2兆3800億ウォンに達する。これらが国内外国為替市場でウォン貨(韓国ウォン)をドルに変えておりドル買い傾向をより一層煽っている。イム・ジウォンJPモルガン首席エコノミストは「為替レートが下がることを予想して国内に流入した外国人資金が忍耐心を失って抜け出る雰囲気」として「当分の間、為替レートは上昇可能性が高い」と話した。
■どこまで行くか
経済専門家たちは為替レート展望を躊躇している。1ヶ月も経たずに200ウォン近く噴きあがった状況では展望自体が無意味なためだ。しかし非公式的には1700ウォン内外を上限と見る専門家たちが多い。外国為替市場参加者たちも対外的な不安のために為替レート上昇に重きを置きドル買収に出ている。実際に外国人がドル買収に出れば国内市場参加者が追撃買収に出ることが反復され為替レートを引き上げている。
もちろん外国為替危機の時のように、為替レートが一時的に1800~1900ウォンまで行くことはたやすくない。外貨資金市場が比較的安定していて2千億ドルを越える外国為替保有額も侮れないつっかい棒だ。
問題は為替レートを決める外国為替市場と外貨借入がなされる外貨資金市場が別に動いているという点だ。政府は外国為替保有額と韓-米通貨スワップ(対等交換)資金などを利用して外貨資金市場の需給を合わせているだけで外国為替市場に対しては事実上傍観している。
ユン・ジュンヒョン企画財政部長官も先週「為替レート上昇がむしろ輸出に役に立つ」と為替レート上昇を容認するような発言をした。政府のこういう曖昧な態度もまた為替レート上昇に一役を買った。ある都市銀行ディーラーは「対外変数も重要だが為替レート安定のためには政府の態度から明確にすることが重要だ」と話した。チョン・ナムギ選任記者jnamki@hani.co.kr