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ポスコ鋼板 ‘トヨタ障壁’ 実力で突破

原文入力:2009-03-02午前12:38:58
自動車鋼板 納品 光陽製鉄所 現場

イ・ヒョンソプ記者

ポスコ鋼板 ‘トヨタ障壁’ 実力で突破

“日本を越えてこそ世界が見える。” 休む暇もなく生産される紙のように薄い灰色の自動車鋼板の上にこのように書かれた大きな横断幕が見えた。
去る25日訪ねたポスコ光陽製鉄所鋼板生産ライン(6CGL)。ここは昨年12月15日トヨタに初めて納品をした自動車鋼板が生産されたラインだ。まだ職員らの表情にはその日の興奮が残っていた。チョン・シヨル工場長は「鋼板が光陽港を離れる時はあたかも大事に育てた子供を見送るような感じだった」と話した。

日本製品のみに固執 ‘トヨタ障壁’ 国外業者として最初に突破
生産速度・経済性 ‘一番上’…“本当の勝負はこれから”

ポスコが世界最大の自動車会社であるトヨタの日本工場に日本以外の鉄鋼会社としては初めて自動車鋼板納品を始めた。トヨタ日本工場はこれまで新日鉄,JFE等日本国内メーカーの鋼板だけ使い続けてきた。トヨタはどこよりも頑固に品質を要求することで‘悪名’が高い。イ・ギス光陽製鉄所冷延メッキ品質チームリーダーは「トヨタの基準がどれくらい難しいかと言えば、30kmを越える鋼板を広げておいて虫眼鏡で見回して塵のような疵が一つでもあれば駄目」として「ほとんど潔癖症水準」と話した。トヨタへの納品成功はまさにポスコの自動車鋼板が品質と経済性で世界最高になったという確認であるわけだ。

「外国製品が入るのに最も敷居が高いところが日本、その中でも最も難しいところがトヨタです。この障壁を実力で通り抜けたのです。」ポスコ ミン・キョンジュン品質技術部長はどこよりも短い自動車鋼板生産の歴史にもかかわらず、世界最高水準を認められたという点を喜んだ。国内での自動車鋼板開発は1989年から始まった。90年代初期までは塩化カルシウムに腐食される低級板しか生産できなかった。だが今はトヨタをはじめとして日産,本田,フォルクスワーゲンなど世界最高の自動車会社に大部分納品をしている。普通自動車1台当り計1トンの鋼板が使われ、自動車がたくさん売れれば売れるほど鋼板需要が多くなる。自動車鋼板は一般鋼板に比べて営業利益率が3%ポイント高い高収益製品だ。一流鉄鋼メーカーが自動車鋼板に集中する理由だ。

ポスコがトヨタに納品する鋼板は合金化溶融亜鉛鍍金鋼板(GA)先端高強度鋼(AHSS)内板だ。こういう材質の鋼板を作ることができる鉄鋼メーカーは全世界に計20余ヶ所に過ぎない。鉄鋼メーカー間の優劣要素は生産速度と価格だ。ポスコの生産速度は140mpm(分当たりメートル)で競争会社よりはるかに速い。価格も新日鉄などと比較すると相対的に安い。だが品質はほとんど同じだ。技術も最高水準だ。120㎏級(直径1㎜の鋼材が120㎏の重さに耐えるという意)鋼板世界初商用化,50㎏級外板材世界初適用などはポスコだけの技術的快挙だ。

これで2002年光陽製鉄所を自動車鋼板専門製鉄所として再スタートさせ△年600万トン以上生産△固有製品90万トン以上生産△トヨタ納品という三目標をすべて達成した。自動車鋼板に方向を定めた前任イ・グテク会長と光陽製鉄所長として設備投資を指揮した現チョン・ジュンヤン会長の合同作品だ。だがポスコの人々は依然として行く道は遠いという。まず設備投資を拡大し1000万トンまで生産を増やし、ポスコだけが作れる超先端高強力鋼(UAHSS)等を開発しなければならない。ミン・キョンジュン部長は「世界1等日本企業等との一番勝負はこれから始まる」と語った。

光陽/イ・ヒョンソプ記者sublee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/341576.html

原文: 訳J.S