原文入力:2011/08/31 22:10(1979字)
キム・ジフン記者、キム・テヒョン記者
[‘金融不安の雷管’多重債務者]‘借金の罠’主犯は
所得証明なくても借入可能
失業や生活費不足の時
カード数枚で決済反復
信用下落し利率暴騰
結局、事前債務調停者に転落
←ある市民が31日午後ソウル、中区、明洞(ミョンドン)の信用回復委員会明洞本部を訪れ窓口相談を受けている。 信用回復委員会は債務問題で困難をきたしている市民に元利金の減免と返済猶予などの方法で支援している。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr
"カードの順送りが悪いとは分かっていても、実際に決済日が迫れば結局するしかありませんでした。" 信用回復委員会の事前債務調整(プリウォークアウト)申請者の中でインタビューに応じた人々は全員カードで借金を始め、借金が雪だるまのように膨らんだと打ち明けた。
キム・ジョンウン(仮名・40)氏は3ヶ月という短い失職期間を2回経る間に生活費として使うためにしたカード貸出で借金の泥沼に嵌った。キム氏がカード現金サービスを使い始めたのは、昨年初めライブ カフェの歌手を辞め3ヶ月間 収入がない時だった。3月にテレマーケターとして就職するまでの3ヶ月間に一ヶ月間隔で4枚のカードで360万ウォンの現金サービスを受けた。仕事を始めれば簡単に返すことができると考えていたが、200万ウォンにもならない月給で借金を返す余裕はなかなかできず、カード順送りは継続された。キム氏は11月に貯蓄銀行から25%の高利で400万ウォンを借入れカード負債を返した。
だが、今年1月に会社を辞め保険設計士になるまでに、また3ヶ月間収入がない状態が反復され、350万ウォンをさらに借りカード負債は1200万ウォンに増えた。現金サービス限度はまったくなくなり、150万ウォンと200万ウォンを行き来する月給で借金を返すことは不可能だった。キム氏の相談に対応した信用回復委のイ・チャンイン首席審査役は「保険設計士は月給の30%が営業費用に回り、1000万ウォンを超えれば所得で返すことは難しい」として、キム氏を事前債務調停者として登録した。
クレジットカードの問題点の一つは、カード保有者が簡単に消費するようにするという点だ。保険設計士ソン・ミヨン(仮名・38)氏は、21才で会社生活を始める時からマイナス通帳とクレジットカードを使い始めた。ソン氏は「‘エイヤー’精神で生きてきた」として「カードで支払うので物の値段を確認しなくなた」と話した。ソン氏は夫が大企業に通い年俸5000万ウォンを受けとっているが、7600万ウォンを借りた過大債務者だ。ソン氏は2年前からカード4枚で順送りを始めた。消費は無計画的にしてもカード決済日は月初と中間、月末に分けて代金納付が滞らないように‘計画的’に回した。ソン氏はカード満期日の圧迫のために貸付業者から借金し、まだ返せない借金が1000万ウォン以上ある。ソン氏はそういう自身の姿を見ながら育った7才の子供が「ママお金ないの? だったらカードで」と言う時、背筋が寒くなる思いをする。
カードが借金の出発点になる理由は、進入障壁が低いためでもある。カード代金を返す金がない状況でカードを使えば事実上借金をしたわけだが、他の借金のように償還能力を把握する過程を経ない。このようにして‘借りた’お金を現金サービスやリボルビング(決済代金の一部だけを返し、残りは来月に延期すること)で順送りすれば次の決済日には利子が含まれた元金にまた利子がつく複利効果が発生する。その上、カード借入を何度も受ければ信用等級がますます下がり最も低い7%台から始まった現金サービスとカードローン、リボルビング利率が30%に肉迫し借金が雪だるまのように増えることになる。
カード所持者に適用される利率がこのように高いのに、貸出を受ける当事者は自分がどの程度の利率を適用されるのか正確に知っていないケースが大部分だ。事前債務調整を申請したチョン・スホ(仮名・34)氏はリボルビングをしながら「カード会社の相談員が最小決済サービスという言葉だけ言って利子がどれくらいになるかは言わないので利率を知らなかった」として「後になって分かってみれば利率が28.5%にもなっていた」と話した。彼は「借金を少しずつ返していっても、こんなに利率が高いので返さなければならないお金は減らなかった」と付け加えた。
キム・ジフン記者 watchdog@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/494321.html 訳J.S